親善試合で、U-24日本代表はU-24アルゼンチン代表と対戦した。
日本の出場メンバー。
出場停止明けの田中碧が出てきた。 日本が変われるとしたら、田中碧が司令塔としての役割を果たせるか？だったが。
CB失格の板倉にボランチとしてチャンスを与えたな。
日本は、序盤相馬のドリブル突破を中心に攻める。 しかし決定機にまでは行かない。
久保もいい動きをしていた。
そして、各選手がしつこくアルゼンチン選手とデュエルしていて、それが日本が主導権を握れた大きな要因となった。
そして、何より田中碧が攻撃の起点になっていた。 パスを受けてアルゼンチン選手に寄せられても、さばくことが出来たし、かわして前に出すことも出来た。 その内、田中碧の所で間が出来るようになった。 司令塔の役目を果たすことが出来たのだ。
林大地が何気にいいプレーしてるなと見ていた。 当たられても粘れていたし、自陣で相手の攻撃を止めているのが、林だったのに気付いた時は驚いた。 こんな所に戻っているんだと。
そして、やってのけた。
前半45分、CBの瀬古が最終ラインから裏へ浮き球の縦パスを通すと、抜け出した林が見事なトラップでGKと1対1になり、体の動きでフェイントまで入れて、右足で流し込んだ。 これは、見かけ以上に質の高いゴールだった。
後ろからの浮き球に対する見事なトラップ、冷静なフェイント、そして前に出てくるGKを見ながらシュートコースを見極めてそこに打ったこと、素晴らしい。 ビーストと呼ばれる勢いだけの選手ではなかった。 さすがガンバアカデミー出身。
前半は、1-0で終了。
そして、アルゼンチンに１本のシュートも打たせていなかった。
後半も流れは変わらない。
追加点が取れたらなと見ていた、後半23分、久保の左CKを板倉がかなり高い打点から強烈なヘディングシュートを叩き込んだ。 日本人離れした豪快なヘディングシュートだった。
そして、リプレーを見ると、久保のボールがぐっと曲がって落ちて来ていて、凄い変化をしていた。
さすがだなあ。 あれは守りにくい。
さらに、後半28分、またしても久保のCKを板倉がマーカーを外して抜け出し、ヘディングシュートを叩き込んだ。
アルゼンチン相手に3-0。
この後も、日本はデュエルを緩めず、ゼロで抑え切った。
完勝だったな。
A代表の韓国戦みたいな完勝ではなく、渡り合った上での完勝だった。
五輪代表にやっと司令塔になれる選手が出てきたね。 それが大きかった。
田中碧は、２０１９年３月のガンバ戦でアデミウソンとやりあっているのを見たとき、この選手は五輪代表に選ばれるなと思った（こちら）。 そして６月に選ばれた。
その時は守備的ボランチだったけど、徐々に攻撃も出来る選手になっていき、川崎で4-3-3のIHをやり、スーパーカップでは、神出鬼没に最前線にも出てくるプレイヤーに変革していた。 ボックスツーボックスの選手になっていた。
ただ、司令塔はまだ未知数と思っていたのだが。 中村憲剛が解説で話してたけど、田中碧は何でもやろうとする選手で、両手の指を合わせていたのを広げて、あらゆる項目で大きく成長している選手、努力の天才と評していた。
試合前の本人コメントで２列目にいい選手がたくさんいるので、そこにいいパスを出すのが役目で、やり遂げたいというのを見ていて、やれるかもなと思っていたが、やれたね。
ここまでの選手になるとは。
U24にとってはいいことなのだが、ガンバの山本悠樹の必要性が薄れてしまったのは残念だな。
かすかな望みが・・・。
ただ、司令塔としては、山本悠樹の方がセンスがあると思うので、田中碧を元の守備的ボランチに追いやるという可能性はまだ残っていると思いたいのだが。
さて、選手評を。 林大地はFW争いに加わってきたけど、時すでに遅しかな。
上田綺世が１番手で、大迫が選ばれたらそこで終わりだからね。 前田大然もいるからねえ。
相馬は、ドリブル突破力が蘇ったけど、トラップミスが3，4度くらいあった。 難しいボールではあったけど、前線の選手ならあれくらい止めないとね。 安部裕葵が怪我してるので、チャンスはあるのかな。
食野は、ドリブルで勝負してなかったなあ。 目立たなかった。 ダメだな。
久保建英は、一番良かったね。 当然の実力を出した。
田中碧は、素晴らしかった。 中心選手の１人だね。
板倉はCB失格だけど、ヘディングシュートの２得点は強烈な印象を残したね。 守備的ボランチならやれるかも。 ただ、競争は厳しいけどね。 中山もいるし。
CBの瀬古は良かった。 林へのラストパスも素晴らしかったけど、守備が安定している。
冨安の相棒１番手に上がってきたな。 渡辺剛との争いかな。
瀬古も成長したなあ。 2016年の「AFC U-16サッカー、日本がイラクに2-4で負け、準決勝敗退」というのを覚えている。
U-16の守備の要として奮闘していたが、準決勝のイラク戦でイラクFWダウードを倒してPKを献上、負けた。
ダウードは年齢詐称してたみたいだけどね。
瀬古は、年長より３歳下なんだけど、五輪代表に加わってくるね。
そうそう、瀬古のインタビューはどこかヤンキー臭がしたな。 スタジアムが少し引いて、しんとなった。
CB町田は、まずまずかな。
左SBの古賀は失格だな。 パスミスが3，4回はあった。
古賀と言えば、Ｕ―２３アジア選手権のサウジアラビア戦で大パスミスをして負けた試合があった。
あれから、成長してないじゃないか。
右SBの原は、微妙だなあ。 守備はまあいいんだけど、攻撃がからっきしだね。
SBの人材不足が一番酷い。
GK谷は、まずまずだった。 まず、鹿島の沖とどちらが選ばれるか微妙だったけど、選ばれた。
シュートストップと足元の展開力のどちらを選ぶのか、という話だったんだけど、当たり前にシュートストップを重視したということかな。 何せGK指数がJリーグ３位だからね。
日本の守備が良かったので、見せ場は少なかった。
１本ポスト際にシュートが来たけど、セーブした。
弾かずにキャッチしたという所を評価したい。
センタリングに間に合うかな？というのも前に出て、パンチングしていて、守備は安定していた。
一つハンブルして、危なかったが。
谷も選ばれそうだな。 大迫といい勝負になるのでは？
そうそう、アルゼンチンのプレーは酷かった。
ボールの関係のない所で、日本選手をつかんだり、小突いたり、やりたい放題だった。
こういう行為は、弱いチームがやることだ。
プライドがないのか？ 芯から腐っていると思った。
韓国と同レベルだった。