「国立国際美術館開館30周年記念展」展  国立国際美術館 07/12/24

 国立国際美術館に「国立国際美術館開館30周年記念展」展を見に行った。ルーブルをまねているのか、ガラス張りの入り口から地下の展示場に降りていく構造になっている。今回は、国立国際美術館の開館から30年間のコレクション展である。それにしてもよくこれだけしょうもない作品を集めたものである。ポリシーもないし、見る眼もない。ちゅうのは言い過ぎかな。
 最初は、大家の作品を集めたコーナーで、内はこれだけ有名どころの絵を持っているんだぞとこれみよがしである。セザンヌなんて、かなり出来が悪くて、セザンヌの名を汚すような絵で見たくもないという感じである。大金払っているんだろうなあと思うと腹が立つ。ここでは、モランディの「静物」に惹きつけられた。デュシャンのふざけた作品がある。こういう作品を見ると腹が立ってくるのだが、「チェスプレイヤー」みたいな味わいのある絵もあるので、否定しきれないところがややこしい。前衛美術が続き、厭になってくる。そこらに転がってる奴を蹴り飛ばしたくなる。版画でほっとする。浜口陽三、南桂子、浜田知明がいい。浜田知明は、初めて見たが、かなりの人かもしれない。あと、ムーア、ボロフスキー、クッキ、キーファーのいい絵があった。
 さて、一番良かったのは、なんといっても、小林孝亘の「forest」である。小林孝亘には、思い出がある。‘05に大阪成蹊大学で「小林孝亘展 - 絵のうしろ」があった。「ぴあ」でこの展覧会が紹介されていて、海パン一丁で砂浜にまどろむ少年を描いた絵が載っていた。小林孝亘という人は全然知らなかったが、この絵にどうしようもなく惹かれた。おまけに場所が、大阪成蹊大学で行きにくい場所にあり、絵もたったの20点ということで、行こうか行くまいか迷いに迷ったが、絵に負けて、行くことにした。丁寧に見て周ったが、20点では、すぐに見終えてしまった。しかし、満足していた。写実なのだが、心の内面を描いているような、中に誘い込まれるような絵で、素晴らしいと思った。絵のうしろというタイトルがすべてを物語っていた。部屋を出ようとすると、受付の女性に声をかけられた。「丁寧に見てられましたねえ、どの絵が一番好きですか?」、「勿論まどろむ少年が一番好きですけど、他ではclass roomが好きです」と答えた。「私は、公園の水飲み台の絵が好きです」と言われた。うーん、やられた、さすが眼の付け所がいいと思った。昼下がりの公園の水飲み台がただ描かれているだけなのだが、公園の中を走り回っていた少年の頃を思い出させ、またその頃の気持ちをも思い出させるような不思議な絵なのである。なぜそうなるのか?そこが小林孝亘の凄いところで、またオリジナルなところであろう。「絵の中の人はすべて眼をつぶっているでしょう、これから彼の描く人の眼が開くのを本当に楽しみにしているんですよ」、またも、やられた。どうやらこの女性が、今回の展覧会を企画、実行したような印象を受けた。素敵な話を聞かせてもらった。美人だったような気がするから不思議だ。
 写真は、小林孝亘の「forest」。

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