U-24日本代表、GK谷が勝利に導く。 日本0-0NZ (4PK2)。

 東京五輪・準々決勝、U-24日本代表はU-24ニュージーランド代表と対戦した。


日本の出場メンバー。

やっぱり、森保監督に中心選手を休ませる度胸はなかったな。

前半、予想通りに日本が押す。
前半10分、ショートコーナーから久保が意表を突いて縦へ短くスルーパスを出すと、走り込んだ林が右のゴールライン際からファーへ低いクロスを送る。 そのボールが遠藤へと抜けて来て、合わせて前に出すだけでゴールだったのに、ふかしてしまった。 外す方が難しいくらいのシュート。 超決定機だった。 これを遠藤が決めてたら、楽勝だったろうにな。
この後も、日本が攻めるが、決定機までには至らず。
一方、NZは、前半35分、右サイドからクロスをゴール前のウッドがダイレクトシュートを放つが、枠の上へ外れた。 結構なチャンスだったが、逃した。

前半は、0-0で終了。

後半に変化が訪れる。
後半6分、NZの守備の要・リードが痛めていた所を再度痛めたのか、交替。
これを機に、3バックを4バックに変更した。
これで、日本有利に傾くかと思いきや、日本のプレスがはまらなくなり、NZのボールが回り出す。
日本がシステム変更に対応できなくなったのと、前線の選手が疲労でプレスをかけれなくなったのが要因。
日本も押される時間帯が出て来た。
しかし、後半31分、橋岡が右サイドからクロス、ファーから飛び込んできた旗手がヘディングシュートを放つが、わずかに枠の上へ外れてしまう。 旗手は後ろからDFの前によく飛び込んだが、頭に当てて前に飛ばすのが精一杯だったな。 生粋のFWならボールを抑えることも出来たかもしれないが。
さらに、後半36分、堂安がPA右でボールを保持しながら、機を狙って、グラウンダーのクロス、ゴール前でフリーになった上田が合わせるが、GK正面に飛んで、セーブされる。 正面でさえなければ、簡単に入るシュートだったのに。 超決定機だった。 勝ちが決まるシュートだったのにな。

このまま、0-0で後半戦終了。

延長に入るも、同じような感じで前後半終了。
0-0で引き分け、PK戦になった。

NZのGKのセーブが当たっていたのでヤバイなと思った。
谷の方は、ハイボールに対して完璧に対応出来ていたけど、セーブする場面はなくて、PKは大丈夫かな?と心配になった。
しかし、昨年湘南で好セーブを連発、GK指数でJリーグ3位の成績を出しているのを思い出し、いややれるはずだと思い直した。

NZの先攻。 ウッドが一番手。 こりゃ、ダメだろうなと思ったら、楽々決められた。
日本は上田が一番手。 後半、決定機を外したばかりじゃないか。 いきなり蹴るか?と思ったが、落ち着いて決めた。
ボールに願いを込めた後、ボールを置いたので、不安感しかなかったのだが。
森保監督は、挙手でキッカーを募ったらしい。 前代未聞。 
「自信もあったけど、この状況を作ってしまったのは僕なので。取り返すことはできないけど、1本目に自分がしっかり決めてチームを勢い付かせることしかできないと思い、1本目に立候補した。6番目とかで終わっても悔しいし、自分が外したまま終わるのが嫌だった」。上田らしい強い意志のあるコメントだな。 こういう所が好きなんだな。
NZの2本目。 NZはウッド以外巧いプレイヤーがいない。 PKキッカーは苦しいんじゃないか、若い連中だし、と思えてきた。 そしたら、谷が右へ飛んで、見事にセーブした。 ボールは端には飛んでたけどね。
日本は、板倉。 板倉はありえんと思った。 しかし、板倉はGKの動きを見て落ち着いて逆方向に緩く蹴り込んだ。
これには、驚いたね。
NZの3本目。 プレッシャ-がかかっていたのだろう。 上に外した。
日本は、中山。 中山~と思ったけど、GKと逆方向に強いボールを蹴り込んだ。
NZの4本目は決まる。
日本の4本目は吉田麻也。 落ち着いて決めた。 4-2の勝利。 谷の元に集まって、歓喜。

上田以降、板倉・中山・吉田とDFが蹴ったのだ。 驚きの選考と思ったけど、挙手でキッカーを募ったのならわかると言いたい所だけど、よく彼らは立候補したな。 そして、巧いPKだった。 自信があっての立候補だったんだな。

それにしても、GK谷が導いた勝利だったな。
試合中は、ハイボールを完璧に処理した。 NZの得意の攻撃がハイボールなので、それをGKが処理してくれると、DFは助かる。 CKの時、背の高いNZ選手3人に囲まれて、身動きの取れない状態で、谷に向かってCKを蹴られる場面があったけど、谷は弱かったけど、何とかパンチングで弾き出した場面があった。 あれは、いいプレーだったな。
PKストップと完璧なハイボール処理で、GK谷がMVPだな。
これは、ガンバファンにとっては、嬉しいね。 ガンバのフロントが東口の控えに谷を抱え込むという情けないことをせずに、育てるためにレンタルで外に出したのは英断だった。 しかもJ1の湘南にレンタル出来たのが良かった。 去年、湘南で大成長したからね。 勿論アンダー世代で正GKだった実力はあったんだが。

遠藤か上田が外す方が難しいくらいの絶好機を決めていれば、こんなに苦労することはなかったが、苦労して勝利を掴んだのは、精神的にはいいのかもしれない。 しかし、疲労は益々蓄積したので、苦しいな。
後半、明らかに運動量が落ちた。
田中碧なんて、悪くはなかったけど、過去3戦の冴えたプレーはなかった。 遠藤もボール奪取が目立たなかったな。
あのシュートを外したのも、疲労の蓄積で一瞬の反応が遅れたのかもしれない。
吉田麻也もポカが見られたし。
やはり、ターンオーバーすべきだったなと思う。 それだけの胆力が森保監督にはなかったということだな。

準決勝の相手は、スペインに決まった。 スペインもコートジボアール相手に延長戦にもつれ込んだ。
疲労度は似たようなもんだろう。 スペインの主力はそこにEUROの疲労もあるだろうし。
疲弊したベストプレイヤーとフレッシュな非ベストプレイヤーのどちらがいいのか?難しい選択を迫られる。
ただ、森保監督は疲弊したベストプレイヤーを選ぶだろうけど。 スペインもそうなら、助かるのだが。

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