中村俊輔のジュビロ移籍に思う。

 中村俊輔のジュビロ磐田への移籍が発表された。
これには、驚いた。

 中村俊輔と言えば、日本代表でのプレーの数々が思い出されるが、一番印象に残っているのは、ガンバ大阪戦でのあるプレーだった。
俊輔がイタリアへ移籍する前の2001,2年の話。
万博球技場へG大阪vs横浜マリノス戦を見に行った。
1時間前ぐらいに球技場に入っていたのだが、俊輔がゴール前で一人シュート練習をしていた。
ペナルティーエリアの中央少し外で、フェイントでディフェンダーを一人交わして、左足に持ち替えて、ミドルシュートを決めるという練習だ。 入念に、繰り返しながら。 そのシュートがゴールネットに鮮やかに吸い込まれるのに見惚れていた。
そして、試合開始。
俊輔は、あまり目立たなかったのだが、その時が来た。
ガンバゴール前で、ペナルティーエリアの中央少し外で、フェイントでディフェンダーを一人交わして。
鮮やかにミドルシュートがゴールネットに吸い込まれていった。
ガンバファンとして、「ちくしょ~やられた」と思ったが、それ以上にサッカーファンなので、「俊輔やってくれるぜ」とも思った。
シュート自体も素晴らしいゴールだったが、それ以上に、試合直前に入念に練習して、イメージを作り上げ、そしてそれを試合で見事にやってのけたことに感動していた。
これぞ、本物のプロという感じだった。
俊輔は、単に天才というよりは、練習の積み重ねから、考えながら、己のプレーを作り上げていった選手だったんじゃないかな。 それを目の当りに見れた瞬間だった。
サッカーファンとしては、至福の時だったのかもしれない。

 さて、本題に戻るが、俊輔はマリノスで育てられ、その後、海外移籍も認められ、マリノスに恩義も感じていたのだろう。 プレイヤーとして完全に衰える前に、マリノスに戻ってきた。
2013年、勝てば優勝という残り2節を続け様に落として2位に終わった川崎戦、試合が終わって、へたり込んで動かなかった姿が印象的だった。

 その俊輔がジュビロへ移籍するという。
移籍を決断した理由については「サッカーへの情熱だったり、純粋にもう一度ボールを追いかけたりしたい。信頼とかそういうものを感じながらサッカーがしたい。練習したことを試合で発揮して、うまくいかなかったら見直して、また次の試合までに上達する。そういうスタイルに戻りたい。先も長くないし」と話した。
年棒も1億2000万円の提示を受けていたけど、磐田では8000万円に下がるらしい。
お金は十分欧州で稼いだろうから、関係ないだろうが。

 実際、理由はなんだろう。
フランス人のエリク・モンバエルツ監督も悪くないと思う。
としたら、フロントだろうな。
アデミウソンが出ていったし、天皇杯前に外人連中が帰国してしまった。
フロントの不手際にやりきれなくなったんじゃないかな。
2013年にあと一歩の所まで行っただけに。
マリノス最大の功労者、DF中沢佑二に年棒半減を言い渡して、
「年齢も年齢だし(年俸が)下がることを拒否しているわけではない。フルタイム出て約50%近く下がるのは、どのサッカー選手も不安になる」と言わせてるし。
そんなこんなで、フロントに不信感を募らせていったんだろう。
まあ、俊輔は批判めいたことは言わんだろうけど。

 まあ、サッカーファンとしては、ジュビロでもどこでもJ1で俊輔のプレーが見れたら、それでいいよ。
けど、G大阪戦で遠藤の目の前で、やたらとフリーキックを決めるのは、勘弁してほしいね。
あと、マリノスがどんだけ弱くなっても、知ったこっちゃないし。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
「関連コンテンツとスポンサーリンク」

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする