第65期王将戦七番勝負、郷田王将に羽生名人が挑戦するシリーズ。
羽生名人が勝てば、5冠となり、再び7冠達成が視野に入ってくる。
一方、郷田王将と言えば、王位1期、棋聖2期、棋王1期、王将1期のタイトル5期を制した実力の持ち主だが、いまだタイトル防衛がないという不思議。
悲願のタイトル防衛をかけた戦い。
これまで郷田王将の3勝2敗で、防衛に王手をかけた所。
郷田真隆王将 羽生善治名人
第1局 ○ ●
第2局 ● ○
第3局 ● ○
第4局 ○ ●
第5局 ○ ●
第6局 後手 先手
最近、 羽生名人は形勢を悪くすると、あっさり負けてしまうケースが多い。
本シリーズも、そんな感じ。
さて、第6局。
羽生名人が先手で、「天野矢倉」に。
何だか守りの弱そうな囲い。
羽生名人が角交換から左辺で攻めに出る。
無理攻めなのか、順調に攻めているのか、わからないが、攻めは続く。
郷田王将は、受けながら、相手の攻め駒を攻める積極的な受けの手を指していく。
そして、持ち駒を増やしていき、反撃の機会を伺う。
着実に受けつつ攻めて、最後、詰めろ飛車取りをかけて、羽生名人が投了。
第5局に続いて、郷田王将の完勝という感じ。
郷田王将は攻め将棋なのに、今回は受けが強いという印象を受けた。
終了後のインタビューで、
羽生「ちょっと何か、積極的に攻めすぎてしまったのかもしれないですね」
というのが、その通りという感じ。
無理攻めっぽいけど、羽生名人なら何とかなるのかなと、こちらは見てるけど、そのまま負けてしまうというのが、多くなったような気がする。
これで、さすがに再び7冠制覇はないだろうな。
今回が最後のチャンスだったと思う。
羽生ファンだけど、郷田王将の一本気な将棋も好きだから、まあ初防衛おめでとうというところかな。