藤井聡太7段が、渡辺3冠を破り、初タイトルを史上最年少で獲得。 藤井時代の幕開け。

 第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局で、藤井聡太七段が渡辺明棋聖に勝ち、通算3勝1敗で棋聖を奪取した。
初めてのタイトル挑戦で初タイトルを獲得した。
また、17歳11ヵ月でのタイトル獲得となり、18歳6ヵ月でタイトルを獲得した屋敷伸之九段のタイトル獲得最年少記録を更新した。

 不慣れによる緊張とか実力を発揮できないとか、常人にありそうなことは微塵も感じさず、実力を出し切ったタイトル戦だったな。
渡辺棋聖が第2戦で負けた矢倉に誘導して、同じ手順だったのを途中で工夫して、リードを奪った。
まあ、AI判定ではリードを奪われていたけど、先日の木村王位戦の逆転を見ているので、まあまだ5分なのかな?と見ていた。
AI判定は、以後完璧に指したらリードしているという判定なので、形成判断で数値を鵜呑みにしたらダメだね。
ただ、受けが強くて攻めの苦手な木村王位と違って、渡辺棋聖の終盤の強さはピカイチなので、どうなのかなと見ていた。
しかし、終盤の5三系桂成りだったかな、その手で数値が逆転。
この終盤で逆転したら、藤井7段は逃さないだろうなと見ていたら、案の定、最後までミスなく緩むことなく、押し切った。
特に、最後、4六桂が凄かったね。 とても怖い手。
自玉の詰みがないと読み切らないと指せない手。
無理して、指さなくても、安全勝ちを目指したらいいのに、ここで強気の自信の一手が指せるのは、凄いことだよ。
案の定、第1戦同様、渡辺棋聖に連続王手を喰らったけど、間違うことなく逃げ切り、相手を投了に追い込んだ。

魅せる将棋だよなあ。
強者の一手。 スターだよな。
また見たくなる将棋を指してくれるよ。
まだ、羽生九段の方が、魅せる将棋を指していたが。 
羽生9段を越えるかもね。

渡辺2冠が局後インタビューで答えていた。
中々、藤井7段を讃えるようなことは避けていたが、「初めて年下の挑戦者に負けましたが・・・」と問われて、「そうですね、競り合った最後負けて・・・、凄い人が出て来たな」と答えてしまった。
インタビュアーは欲しい言葉を引き出して、満足、そこで会見はお開きになった。
渡辺2冠は、力負けを認めた。
藤井時代の幕開けだね。
まあ、まだ豊島竜王・名人には負けているので、トップに立ったわけではないが、藤井時代の幕開けだね。
今、木村王位に挑戦中の王位も取るだろう。 そしたら、2冠だ。
豊島将之竜王名人、渡辺 明二冠(棋王・王将)、永瀬拓矢二冠(叡王・王座)、木村一基王位、藤井聡太棋聖
なので、王位も取れば、豊島・渡辺・永瀬・藤井が2冠づつで、8タイトルを分け合うことになる。
竜王以外は、もう負けているので、今年中はタイトルは増えないだろう。
少しずつ、積み上げていくことになるだろう。

そうそう、インタビューで今後の目標は何ですか?と聞かれて、当然、今挑戦中の王位戦の話になるかと思いきや、このタイトル戦の経験を活かして、さらに上を目指したいみたいなことを言っていた。
ちょっと驚いたね。 王位戦が強く眼中にあるわけではなく、目指すのはただ強くなること。
さすが、目指している所が違うね。

藤井棋聖がカトモモと対談している記事をたまたま見た。
加藤 地元の愛知出身の戦国時代の武将はたくさんいます。自身を例えると誰になりそうですか?
藤井 そうですね…1人選ぶなら織田信長。
加藤 えっ、驚きました。イメージが違いました。豊臣秀吉とか、徳川家康とか…。
藤井 信長になりたいですね。常識にとらわれずに将棋に向かっていきたい。革新的なところにひかれます。

これには、自分も少し驚き。
インタビューでの丁寧な受け答えからのイメージとは、全然違う。
信長の残酷さを気にせず、その革新性を選んだ。
羽生9段同様、内面にはマグマを持ってるのかね。

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