五輪サッカー、日本はスウェーデンに1-0で完勝するも、グループリーグ突破ならず。

 リオ五輪で決勝トーナメント進出を目指すU-23日本代表は、U-23スウェーデン代表と対戦した。
日本のスタメンは、コロンビア戦から左DF:藤春⇒亀川、ボランチ:井手口⇒大島、右MF:矢島⇒南野と変えた。4-4-2の布陣。

 立ち上がりこそ、スウェーデンがボールを保持したが、それ以外は、日本が試合を支配した。
しかし、日本もそこまでチャンスを作れなかった。
過去2試合は、藤春が左サイドで攻撃の起点になっていたが、亀川にはそんな能力はない。
南野も先発では、能力を発揮できない。
ということで、停滞したまま前半終了。

 後半、中島が躍動する。
中島がボールをドリブルやパスで動かして、日本のリズムを作り出す。
そして20分、大島がドリブルでゴール前左に侵入、ゴール前へクロス、ニアに飛び込んだ矢島が先制点を決めた。
見事な連動だった。
あとは、危なげない試合運びでピンチもなく、スウェーデンを1-0で完封した。
スウェーデンは疲れていたのか、全然迫力がなかった。
こんなに弱かったっけ、と感じたほどだ。
スウェーデンが弱いのか、日本が強いのか、わからないが。
これなら、日本は攻撃型布陣で問題なかったと言えよう。
まあ、最後に1-0という今回の日本チームらしい試合ができた。

 しかし、コロンビアがナイジェリアに2-0で勝ったため、グループリーグ突破はできなかった。
まあ、一位突破が決まったナイジェリアが本気を出すはずがないわな。
アフリカ人のメンタリティーとは、そんなもんだ。
ナイジェリアの強さが際立っていただけに、コロンビアはついていたよ。

 さて、今回のU-23日本代表を総括してみよう。
まず、手倉森監督から。
初戦のナイジェリア戦で、4-1-4-1のシステムを用いたのが失敗だった。
慣れない初戦で、慣れない1ボランチ。
これが、守備が崩壊した一因だと思う。
次戦のコロンビア戦では、試合途中で、右SB亀川、左SB室谷としたのがサイド攻撃を停滞させた。
あれも、大きかったと思う。
まあしかし、弱いチームを、これだけ希望を持たせるチームにまで成長させたのは、手倉森監督の手腕。
彼でなければ無理だったろう。
故障明けの岩波以外は全員起用した。
勝たなければならない中でも、日本代表へのステップアップのために、全員に経験を積ませたということだな。

 ただ、オーバーエイジの選定には、失敗した。
まず、興梠。
落ち着いてPKを決めたのはさすがだし、何本か打ったシュートはきっちり枠へ行っていた。
さすがの技術だった。
しかし、オーバーエイジのFWなんだから、PK以外にも得点という結果を残さなければならなかった。
総体的には、まずまずというところか。
次に塩谷。
初戦、ぐだぐだで、審判の判定がおかしかったとはいえ、PKを与えてしまった。
残り2戦は、持ち直した。
これも、総体的には、まずまずというところか。
オーバーエイジとしては、物足りないけど。
そして藤春。
守備では相手にかなりやられた。
左サイドからの攻撃は、日本のかなりの武器となっていたんだが。
しかし、なんといっても、コロンビア戦のオウンゴール。
日本のグループリーグ敗退の一番の原因になっただけに、オーバーエイジ失格だろう。

 こうしてみると、オーバーエイジは、U-23日本代表の弱い部分を補ったけど、そのプレーぶりは、他のいいU-23選手レベルだったに過ぎなかった。
海外組を呼べないという事情があったかもしれないが、オーバーエイジは期待外れだった。

 3戦通して活躍したのは、中島かな。
初戦の前半こそイマイチだったが、それ以外はキビキビしたプレーぶりで、目についた。
キャプテンでボランチの遠藤。
まずまずかな。
CBの植田もまずまず。
右SBの室谷は、怪我明けの割には、頑張った。
FW浅野は素晴らしかった。 日本のエースだった。
他の選手は良かったり、悪かったりだな。

 現時点で、将来の日本代表に期待されるのは、
CB:植田(鹿島)、CB:岩波(神戸)、右SB:室屋(FC東京)。
ボランチ:遠藤(浦和)、大島(川崎F)、井手口(G大阪)
FW:浅野拓磨
かな。 珍しく、守備陣の方が期待できる。
井手口は、ぎりぎり東京五輪に出れないね。 残念。

 まあ、なんだかんだいいながら、このチームには楽しませてもらった。
運があったなら、という感じかな。

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