天皇杯での筑波大の快進撃には理由があった。

 筑波大が、天皇杯で、1回戦でJ3の「Y.S.C.C.横浜」を2-1、2回戦でJ1のベガルタ仙台を3-2、3回戦でJ2のアビスパ福岡を2-1で撃破して、Jリーグの3クラブを連続撃破した。
その理由がわかる、取材記事が面白かった。

 その前に、筑波大の監督は、小井土正亮監督。
この人は知らなかったのだが、最近、ガンバの長谷川監督との関係を記事で読んで知り、頭にインプットされていた。

 長谷川がサッカー指導者のS級ライセンスを取得するために筑波大学で研修を受けたとき、その補助スタッフを小井土が務めたのだ。
「健太さんが『いつか一緒に仕事をしような』と言ってくれたのは、本当に嬉しかったですね。でも、最初は内心『いつになるのかなぁ』と思っていたのですが、その翌々年にいきなり『エスパルスの監督に就任するからコーチとして来い』と言われたんです(笑)。『早っ』と思いましたね」
こうして長谷川監督就任と同時に、27歳の小井土は清水のアシスタントコーチに就任することとなった。
 6年後、エスパルス監督を辞めて、その後、大学院3年目の時。再び長谷川からの電話が届いた。
「今度、G大阪で監督をすることになった。来てくれないか」
「健太さんはクラブから『1人なら(自分の好きなコーチを)連れて来ても構わない』と言われていたようで、その1人に自分を指名してくれたんです。しかもちょうどG大阪がJ2に落ちて、1年でJ1復帰をしなければいけない大変な状況での監督就任。
 重大な局面で健太さんは僕を必要としてくれた。これは行かなければいけないと思ったんです」

 これを読んだ時、へえ~と思った。

 そして、今回の記事。
小井土正亮監督は、
「選手達の間に『ピッチの中でだけサッカーをしていれば良いんでしょ』という空気があったんです。プロの選手ならそれで良いのかもしれないが、筑波大にはみんな勉強しにきているわけですよね? だったら、筑波大らしく、その勉強という部分を活かしてパフォーマンスアップを実現できるんじゃないか、ピッチ外でまだやれることが沢山あるんじゃないのかと思ったんです。
 そこで考えたのが、サッカー部の選手自身が自分達の試合やJリーグや海外の試合を分析して、自分達のチームやプレーに反映させるデータを作り出すという『パフォーマンス局』のアイディアだったんです」

 これで、選手たちが自主的に自分らのチーム分析、相手チームの分析をするようになった。
自分らで分析しているから、戦術を自分らでも考え、納得している。
だから、試合途中で相手チームがシステムを変えてきても、それに監督の指示無しでも対応することができる。
アビスパ福岡戦を例に説明されていた。

 この記事を読んで、感心した。
小井土正亮監督という人は、大したもんだ。
さすが、長谷川監督が見込んだだけのことはある。
そして、これは、プロの選手たちもやるべきことではないかな、と思った。
試合中でのシステム変更や戦術変更は、頻繁に行われるのが、当たり前の時代になってくると思う。
それに対応するには、自分らでも分析して納得していることが、重要になるんじゃないかという気がする。
面白い記事だった。

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