第74期名人戦第2局、羽生名人詰みを見逃して、詰まされる。

 第74期名人戦七番勝負第2局▲佐藤天彦八段ー△羽生善治名人は、凄い対局になったようだ。
棋譜はこちら。 終盤の動画はこちら
 佐藤天は先手なら角換わりが多いのだが、矢倉早囲いに。
なんか、互いに成角を作って、消しあったり再度成ったりで、あまり見ない戦い。
羽生玉は裸近くになって、際どく見えたのだが、攻めの糸口をつかんでいく。
佐藤天の攻めも飛車を使って、詰みそうなのだが、持ち駒が少ないのが苦しい。
1分将棋になって、無理でも攻めるしかないように思えた場面で、守って、佐藤天に詰まされた。
しかし、どうやら羽生名人に詰みがあったようだ。
リンク先に詰み手順があったが、頭の中で手順を追って、納得するのに時間がかかった。
15手詰め。 ただ捨ての多い鮮やかな手順だ。
見つけてたら、さすが羽生名人ということになっていただろう。
今回は、さすがの羽生でも見逃すのか、ということになってるみたいだが。

 動画の佐藤康光九段の解説が素晴らしかった。
康光九段も対局中は詰みを見つけられなかったけど、終了後、すぐ詰みに気付いた。
そして、解説の凄かったのは、もう一つ際どい詰め手順があって、そちらは際どく詰まないらしい。
羽生名人はそちらにも思考がいって、1分将棋の中で、難度の高い成功と失敗の2つの詰み手順を正確に読まなければいけない状態で、読み切れなかったんじゃないかという解説。
この辺の真相はおいおい明らかになるだろう。

 これで、今期の名人戦は面白くなった。
第1局は、羽生名人の快勝で、しかも解説の渡辺2冠に、終盤、負け将棋を往生際悪く粘っていると、暗に非難されていた。 渡辺2冠は、たとえ佐藤天と仲が良くても、思ったことを正直に言う。
そこが面白くて、好きなんだが。
下手すりゃ、4連敗もあるかと思っていたが、この第2局を粘りで逆転勝ちした。
第1局の粘りは見苦しかったが、第2局は粘りで勝った。
めげずに、自分の持ち味を押し通して、勝ったということだ。
これで、流れが変わると思う。
これが、第5局とか第6局だと、佐藤天の新名人誕生かとも思うのだが、まだ序盤で5分。
どうなるかわからない。
俄然面白なってきた。

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