「レンブラントの夜警」  ピーター・グリーナウェイ監督

 テアトル梅田に「レンブラントの夜警」を見に行った。いい展覧会もやっていないし、久しぶりに映画でも見に行くかと思って、ぴあを見ていたが、面白そうなのがない。もしかしたらいいかもと思ってこれにした。テアトル梅田は、梅田ロフトの地下にあるマイナー映画館だが、前2列しか空いてないと言われて、驚いた。そんな人気のある映画か?と思ったが、料金1000円と言われて、それでかと思った。映画の日ならしょうがない。
 いきなり、車輪の付いた寝台部屋から男が蹴り出され、眼が眼がと叫びながら男が絶望にくれるという過激なシーンから始まる。この男がレンブラントである。そしてこういう事態に至った事情が語られていく。簡単に言うと、アムステルダムの市警団の集団肖像画を描くことになったレンブラントが、その市警団の奴らが、実は悪い奴らだということがわかり、それを告発するために、その犯罪を暗示するように「夜警」の絵を描く。しかし、市警団の奴らの復讐を受ける羽目にいたるというストーリーである。名画「夜警」は、告発を意図していたというのは、面白い着想である。しかし、それだけだなあ。レンブラントは正義を貫いたが、没落して、果たしてそれが良かったのか?またはそれゆえに真の愛に出会えた?という映画みたいだ。なんだかつまらなかった。舞台を映画で撮ったという感じで、場面はほとんどレンブラントの家の中で、動きも映像美もない。演劇的な印象を強く受けた。また、映画内でレンブラントの絵が美しく紹介されるかと思ったが、そんなこともなく、絵好きにとっても面白くなかった。

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