梅田ガーデンシネマで「人生はビギナーズ」を見た。じんわりといい映画である。38歳独身の現在の生活に、過去の両親との思い出とその時の世相がいい具合にフラッシュバックされ、すんなりと映画に入っていける。クリストファー・プラマーという俳優がゲイをカミングアウトした元美術館館長で老人という役柄を演じていたが何の違和感も感じさせない、いかにも自然で、おしゃれで、存在感があったなあ。後で調べたら、「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐役とのことで、驚いた。よくよく見たら、確かに面影がある。恋人役のメラニー・ロランは、好きな顔である。これが、アメリカ映画というのが不思議だなあ。どう見たってヨーロッパ映画のテイストである。主役のユアン・マクレガーはドイツ人、父親のクリストファー・プラマーは、イタリア人、恋人役のメラニー・ロランは、フランス人という具合に。それにしても、この映画を見て思ったのは、人間というのは、大人になっても小さい頃の生い立ちに縛られるのだなあ、ということである。主人公の下手なイラストもいい。