4-1-2-3システムの危険性。

 サッカー日本代表は、WC予選のUAE戦に続いて、シリア戦でも4-1-2-3システムを採用した。
シリア戦の記事では、このシステムについて書き足らなかったので、補足しておきたいと思う。

シリア戦のメンバー。

 このシステムの特性は、2ボランチの一人を前に置いたことから生まれる。
ボランチを一人削って、攻撃選手を一人増やしたと考えると、とんでもない目に会う。
より前の位置でプレスをかけて、ボールを奪い取り、ショートカウンターを仕掛けようという狙いである。
ショートカウンターほど点が取りやすい攻撃はないからね。
相手は攻めようとして、前に重心をかけた所で、攻められるのだから、逆をつかれて、極めて危険。
しかし、このシステムは、1ボランチの両脇から簡単に攻められるという大問題を抱えている。
だから、あまり採用されていない。
リオ五輪の初戦、ナイジェリア戦で、日本が遠藤航の1ボランチにして大失敗したのがいい例だ。

 だから、インナーの一人はプレスをかけれて、ボール奪取能力が高くなければ、ダメなのだ。 そして1ボランチのカバーもできなければ、ならない。 そして、前に置いているんだから、ある程度の攻撃能力がなければならない。
こんな万能型の選手は、今野しかいない。 今野も今年になって開花したんだけどね。 
しかも、ガンバの長谷川監督がこのシステムを採用したから。
そして、前記事でも書いたけど、他はセレッソの山村 和也ぐらいかな。 山村のプレーをあまり見ていないので良くわからないけど、運動量はあるのかな? 山村も面白いと思うよ。

 さて、イラク戦で怪我上がりの今野がUAE戦みたいに動けるかが心配。
そうでなければ、シリア戦の前半を繰り返しかねない。
勿論、シリア戦の後半みたいにボールを支配しまくれば、インナー二人とも本田・倉田の攻撃型の選手でもよい。
けど、それができたのは、シリアの選手たちが疲れたからだ。
最初から、インナー二人を攻撃型の選手にするのは、ギャンブルみたいなもんだ。
まさか、シリア戦の後半うまくいったからといって、そんなトチ狂ったことはしないと思うんだが。
2ボランチシステムの時でも、ボランチ2人を守備型にする傾向が強いハリルホジッチ監督が採用するとは思えない。
柏木は呼ばれなくなったし、オランダで守備力も磨いている小林祐希でさえ呼ばれない。
加藤恒平を呼ぶくらいだしね。

 さて、イラク戦どうするかな。
今野の調子が上がっていれば、問題ないが、そうでなければ、山口蛍・井手口の2ボランチで4-2-3-1でもいいと思うんだけど。 しかし、準備の試合を4-1-2-3で通したもんだから、今更戻すのは難しい所がある。
ハリルホジッチの腕の見せ所。 どういう采配を見せるか、楽しみだ。
いつも驚かせてくれるからね。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
「関連コンテンツとスポンサーリンク」

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする