リオ五輪、卓球男子団体準決勝が日本とドイツで行われた。
見てて、興奮して、朝の5時過ぎまで見届けてしまった。
NHKで放送が始まった時は、第2試合の水谷隼とボルの対戦から。
第1試合は、吉村がオフチャロフに0-3のストレートで負けていたようだ。
水谷とボルの対戦成績は、1勝15敗。
強い相手。 但し、動きにキレがないなと見ていてたら、35歳とのこと。
往年のベテランだ。 ただ、うまい。
ドライブの回転量が凄くて、珍しくわりと前陣で戦うタイプ。
第1ゲームは、水谷はリードを許すが、逆転で11-9でものにする。
ラリーをほとんどものにしていた。
フォアもバックも鋭い球を決めていた。
銅のシングルスの時より、好調に見えたよ。
第2ゲームは、一方的に11-5とものにする。
そして、第3ゲーム。
さすがに、ベテラン。 リードしていたが、9-10とマッチポイントを取られる。
しかし、ここからが凄かった。
攻めの姿勢を崩さず、12-10と逆転で制した。
2-0になった時、できれば3-0で圧倒して勝ってほしいな、と見ていた。
日本チームに勢いをつけてほしかったからだ。
そして、その通りとなった。
第3試合は、丹羽・吉村組とボル・シュテーガー組のダブルス対戦。
水谷が前の試合でボルに精神的にショックを与えていたのが、良かった。
1-1で迎えた第3ゲームを11―4で圧倒。
波にのる。
第4ゲームも制して、3-1で取った。
ポーランド戦では、丹羽の不調が目立ったが、この試合は、丹羽が引っ張った。
丹羽は、前陣スピードタイプだが、少し後ろに下がっても、フォア・バックで鋭いドライブを決めていたのが印象的だった。
そして、この試合では、吉村の幻惑するサーブをシュテーガーが返せず、ショックを与えていた。
卓球は、相手サーブを返せないと、勝負にならないというか、精神的ショックが大きい。
そして、水谷とシュテーガーの第4試合。
この試合の水谷が凄かった。
鬼神の如き、水谷だった。
ドライブの引き合いのラリーをほとんどものにしていた。
もう見ていて、すべての球が相手コートに入る感じだった。
シュテーガーもそこそこ強いのが、かえって水谷の凄いプレーを引き出していた。
卓球の華は、台から後ろに下がってのドライブの引き合い。
そこで、完全に圧倒していた。
日本人選手で、こういうのは珍しい。
凄い、爽快感。
そして、神がかっていたよ。
試合は、3-0で制した。
これで、3-1となり、ドイツを撃破した。
勝ったというより、撃破したと言いたい。
さあ、いよいよ、決勝の相手は中国。
この日のような、鬼神の如き水谷なら、中国に一泡吹かせることができるかもしれない。
インタビューでとても晴れやかな表情を見せていた水谷、感極まって泣いていた吉村、冷めていた丹羽、もし勝利の女神が降りてきたなら、中国に勝つという奇跡が起こるかもしれない。
心技体(心は闘争心だが)に優れた中国に勝つのは奇跡だが、大きな運が来れば、勝てる雰囲気が漂ってきた。
是非とも、見ねば。