変革する鹿島アントラーズ。

 この前、天皇杯で負けた鹿島アントラーズの弱さを見て、「落日の鹿島アントラーズ」という記事を書いた。
しかし、すぐさま、鹿島が変革するという記事が出てきた。

 鹿島の来季の新監督に、元ブラジル代表のアントニオ・カルロス・ザーゴ氏(50)が就任することが決定的となったと。
しかし、それは変革ではない。
佐藤洋平GKコーチを除いて、分析、フィジカル担当を含めたコーチ陣を一新、しかし、アシスタントコーチだけは、鹿島OBで前J2町田監督の相馬直樹氏(48)に就任を打診しているとのこと。
そして、選手も3分の1近くを入れ替えることが濃厚。MF中村充孝(29)、MFレアンドロ(26)、DF小池裕太(23)らがチームを離れ、一方、湘南からU―23代表DF杉岡大暉(21)の加入が決定的で、ブラジルからインテルナシオナルMFファン・アラーノとシャペコエンセFWエベラルドの獲得が濃厚。横浜DF広瀬陸斗(24)、仙台MF永戸勝也(24)、川崎F・DF奈良竜樹(26)の加入も近いとのこと。
奈良は鹿島に行くのか、ガンバはダメだな。

 まあ、ここまでは、そこまで大した話ではない。
強化のトップを務める鈴木満フットボールダイレクターは、来季のチーム編成を「新築」と表現する。「リフォームじゃ間に合わないところに来ている。基礎だけを残して、家を建て替える編成をしようと思っている」。さらに「一言で言うと、主体性を持ったサッカーに変えていきたい。主導権を持ったサッカーが今回のキーワード」
「(これまでは)ジーコがいて、ブラジル流を取り入れてやってきた部分はあるけど、今のサッカーはヨーロッパが中心になってきている。そういうものもちゃんと取り入れながらチーム作りをしていかないと、立ち後れてしまうという思いもある」。
 「何となく選手任せにしていても勝てない時代になってきた。“こういうサッカーをやるんだ”という絵が描けていて、それを落とし込んでいくことをしていかないと。以前からそうだったのかもしれないが、より一層そういう思いになってきている」と。

 これは、大変革だね。
マリノスを筆頭に、札幌・大分の躍進は独自のサッカースタイルを追求する形で、結果を出してきている。
フロンターレもそうなるかな。
鹿島は、ずっとオーソドックスな4-4-2でやってきた。
うまく選手を育てて、かつ訳の分からない勝負強いという伝統によって、常勝チームを築いてきた。
しかし、育てた選手が欧州に流出するスピードが速くなって、選手を育てるのが間に合わなくなってきた。
それで、日本の他チームからの移籍も増やしてきたが、それだと、勝負強いという伝統が継承されなくなってきているんだろうな、と思う。

 そういう事情が、今回の変革の理由なんだろう。
それにしても、この素早い動きと大きな決断が、鈴木満さんの凄い所だ。
さすがに、ずっと鹿島の屋台骨を支えてきただけのことはある。

 しかし、「個」の集合体を作ってきた編成から「組織」を熟成する編成へ。「個のブラジル流」から「組織の欧州流」へと舵を切ると言いながら、ジーコを据えたまま、ブラジル人監督を起用する。
「組織の欧州流」にするなら、監督は欧州から連れてこないとダメだろう。
言ってることは革新を目指しながら、やってることは、やりきれていない印象だな。
さて、どうなるか?
「個のブラジル流」で、鹿島はいいと自分は思うけど。
それが、鹿島だから。 まあ、面白くないサッカーだけど。

鹿島は、始動日が今月8日に決まったそうだ。 元日の天皇杯決勝から1週間後のスタート。
10日から20日まで宮崎県でキャンプを行い、今月28日にACL本大会出場を懸けてプレーオフ戦うそうだ。
いきなり、厳しいスタートだね。

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