御嶽山が噴火した。
三十数人が大けがをして、このうち十数人が意識不明とのこと。
映像を見る限り、凄いね。
登山客がいる時の山の噴火なんて、久しくなかったんじゃないだろうか。
御嶽山は、まだ登ったことはないが、いつか紅葉の時に登ろうと思っていた。
今回登っていたとしても、何ら不思議でない。
それにしても、御嶽山が活火山だとは、知らなかった。
さて、私の「山の噴火」体験のあれこれについて。
実際に見た噴火となれば、桜島ということになる。
2009年5月のはなし。
溶岩展望所から見た桜島の噴火。
地元の人には、珍しくもないだろうけど、見ごたえがあった。
展望所だから安全だけど。
瓦礫が飛んでくることもなかったし。
次は同じく、2009年5月。 桜島の噴火を見た前日。
霧島連峰を縦走した。
素晴らしい景色の連続であった。
韓国岳からの下りから見た風景。
手前が、獅子戸岳。 右の噴煙が見えるのが、新燃岳。 奥に聳えるのが高千穂峰である。
新燃岳に着くと、小さな噴煙の見える新燃岳火口の池の水は、茶色だった。
しかし、以前はこのようにエメラルドグリーンだったのだ。
(この写真はネットから拝借)
ネットで調べると、4月下旬頃より新燃池の色がエメラルドグリーンから茶色に変色し、7月初旬頃に再び元のエメラルドグリーンに戻る現象が見られた、そうだ。
そして、2年後の2011年1月に大噴火、宮崎にまで降灰が及んだのは、大々的に報道されたからご存知かもしれない。
この新燃岳火口の池の水が、茶色に変色したのは、噴火の予兆だったのだ。
それに偶然出くわしたのは、幸運だったかも。
最後は、2008年8月のはなし。
浅間山に登った。
浅間山では、噴火警報というのが出る。
2,3日前に、入山規制のかかるレベル3の警報が出ているのは、知っていた。
しかし、今更予定変更なんてする気になれないので、とにかく行ってみることにした。
登山口周辺では、登山禁止とか看板が出ている訳ではなかった。
ほっとして、登っていくと、湯の平という所の山道で、道に通行止めが置かれていた。
その前に座り込んで、どうしたものかと迷っていると、二人連れのおっさんがやって来た。
おっさんらは、噴火警報など知らないらしい。
説明すると、山で死んだら本望とぬかして、全然心配してない。
なんの根拠もなく、これっぽっちも心配していない彼らの顔を見て、自分も登り続けることにした。
この写真は、浅間山の噴火口の外側にあるもうひとつ大きな噴火口壁。
左奥が最高到達点の前掛山。
左手の方に浅間山の噴火口がある。
ちょっとわかりづらいかもしれないが、真ん中右寄りにドラム缶に穴が空いたような奴が三つ転がっている。
これは、噴火した時に、飛んでくる瓦礫を避けるための避難所である。
実物は、すごくでかいんですよ。
この写真は、前掛山から見た、目の前にある浅間山の噴火口。
噴煙が出ている。
浅間山の噴火口に行くのは、常時禁止されている。
有毒の火山ガスを吸い込んだら危険というのもあるらしい。
勿論、噴火は起こらなかった。
下山途中で浅間山を振り返った時、何時の間にか、見かけなかった軽装のにいちゃんが、噴火口の傍に立っていた。
なんだ、行けるのか。 しかし、命知らずなにいちゃんがいるもんだ、と思った。
そして、6ヶ月後の2009年2月の夜、浅間山が噴火した。
冬の夜の噴火だから、人に被害はなかったみたいだ。
しかし、これには驚いた。
浅間山の噴火なんて、あるんだ。
噴火警報は、ちゃんと意味があるんだと。
山で死んだら本望、ということにならなくて、良かった。