第63期王座戦、羽生王座、佐藤八段を破って、2-2のタイに持ち込む。

 第63期王座戦 五番勝負、佐藤天彦八段の2勝、羽生王座の1勝で、羽生王座がカド番に追い込まれて迎えた第4戦が昨日行われた。

 これまでの闘いを簡単に振り返ると、
(第1戦) 先手 羽生王座の勝ち。 戦型は横歩取り。
羽生王座が天彦八段得意の横歩取りを堂々と受けて、相手の執拗な攻めを凌いで、最後は華麗に相手玉を詰ませた、見事な一戦だった(過去記事)。
さすが、羽生王座、この流れで3-1くらいで防衛するのかな、と見ていた。
(第2戦) 先手 佐藤天彦八段の勝ち。 戦型は角換わり。
角換わりも天彦八段の得意戦法。
またもや羽生王座が相手の得意戦法を受けて、木端微塵にやっつけるのかと思いきや、良い所なく、完敗。 さすが天彦八段は、角換わりを熟知していて、勝負にならなかった、という印象を受けた。
(第3戦) 後手 佐藤天彦八段の勝ち。 戦型は横歩取り。
第1戦と同じになった。
羽生王座の▲2一角を攻めて、角を只取りして、優位を築き、これも完勝。
第2戦、第3戦と羽生王座の完敗で、なんだか羽生王座もついに弱くなったのか、という印象を受けた戦いだった。

 そういう流れを受けての第4戦だった。
後手の羽生王座は、今回はさすがに相手の得意戦法を避けて、一手損角換わりとした。
さすがに相手の得意戦法を受けてばかりでは、苦しいと判断したのだろう。
それだけ、天彦八段強しと思ったのかな。
羽生王座の一手損角換わりなんて、久しく見たことなかったけど、2年振りの採用だったみたいだ。
戦いは、力勝負となった。
羽生王座は、居玉のままの闘い。
如何にもやられそうという形だったが、うまく凌いで、最後は押し切った。

 投了の時、第1戦に続いて、天彦八段がまたリップを塗ったのには、笑った。
話題となって、ファンにからかわれてるのは、本人も知ってるだろうに、それを貫いた。
案外見かけと違って、男らしいんだ、勝負師なんだと感心した。
楽しませてくれるよ。

 今回の王座戦、スコア通りの五分の闘い。
振り駒の結果も大きく影響しそう。
先手 羽生王座なら横歩取り。 羽生王座も得意としてるからね。
後手 羽生王座ならどうなるんだろう。
角換わりにしないような気がするなあ。
天彦八段の方が、角換わりを熟知してるような気がする。
となると、一手損角換わりの再現か振り飛車か?
後手 羽生王座の方が、興味深いなあ。

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