四大浮世絵師展   美術館「えき」KYOTO  09/01/03

_640

_640_2

 

 歌麿「文を書く遊女」 北斎「甲州石班沢」

 京都駅ビル内 JR京都伊勢丹7階にある美術館に「四大浮世絵師展」を見に行った。浮世絵収集家の中右瑛コレクションから写楽・歌麿・北斎・広重の浮世絵を中心に展示されていた。

 まず、写楽、見慣れたせいか、さほど驚かない。大首絵は面白いが、全身像の絵は、ちっとも良くない。特殊な画家である。力士絵は面白かった。顔の特徴を捉えるのが、抜群にうまいのだ。次に写楽に似た絵のコーナーがあって、そこで1枚、いい大首絵があった。すごくセンスがある。誰だこの絵は、と作者を見たら、歌川国政とある。知らん。この腕があって今まで眼にふれなかったのは、どういうことだと思って、ネットで調べたら、色々と事情があるらしい。

 その次は、歌麿。美人画がどれも似たような顔に見えるので、自分の中では、それほど評価が高くない。もっと多くの作品を見たら違う意見を持つのかもしれないのだが。本展では、「文を書く遊女」が美しかった。風情がある。

 そして、北斎。北斎は、別格だなあ。気に入らない絵も多いが、多彩で、何度見ても富嶽三十六景は、美しい。

 最後に広重。この人の風景画も別格である。日本人の琴線に触れる絵である。日本美術史上一番日本人の心を捉える風景画では、ないのかなあ。人と自然が一番調和がとれている姿を描いているから。里山的風景画とも言えよう。本展では、晩年の「雪花月3部作」が見るのが初めてで、気に入った。

本展を見終えた後、近くの東本願寺にお参りに行った。阿弥陀堂の中の広い畳の上に正坐して、手を合わせた。普段、鈴を鳴らして、立ってお願い事をするのに慣れているので、違和感があったが、こういうだだっ広い処で、座っていると、心が落ち着くので、本当はこういうのが良いのかも知れない。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
「関連コンテンツとスポンサーリンク」

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする