東床尾山・西床尾山　　　2009/06/27

兵庫県の北にある東床尾山・西床尾山に登った。播但道路の和田山ICから30分ほどで、糸井の大カツラ手前の駐車スペースに着いた。ちょっと歩くと、大カツラだ。大木ではなく、何本ものひこばえが、輪を作って、大きく育っている。壮観である。しばらく沢沿いを登っていく。やがて、沢を離れ、左手の斜面のつづら折りの道を登っていく。杉の植林であるが、十分間引いているため、光が差し込んでいて、明るい。それが気持ちがいい。鎧岳に登った時は、杉林が薄暗くて、うんざりした。急な登りを登りきると、尾根に出た。そして明るい開けた場所に、壊れた床嶺の家があった。正面に鉄鈷山が見える。北に東床尾山が見える。少し休んで、東床尾山山頂に向かう。赤松の間を抜けると、一本の木に美しい白い花がたくさん咲いているのに出会った。イワガラミというツル植物だ。一本の木にとりついて、のっとってしまったかのようだ。白いひとひらの花弁が珍しい。印象に残る光景だった。最後の一登りで頂上に到着した。

　360度のパノラマ展望が広がっている。周囲には、黄色い花が咲いていた。ここで昼飯を食べる。腰を上げ、西床尾山に向かう。広々とした自然林の尾根道を歩く。木々が程良く生えていて、実に気持ちがよい。いが栗が落ちているので、栗の木があるのに気づく。クヌギの木もある。所々、やまぼうしが、4つの花弁の特徴のある白い花を咲かせている。やがて、一本の大きなやまぼうしに出会った。大きく枝を広げ、その先に白い花をつけ、堂々としている。すこし行くと、今度はリョウブが大きく枝を広げ、その先に白い花をつけている。こんなに大きなリョウブは見たことがない。何と緑豊かな尾根なのだろう。立派なのは、大カツラだけではない。木々が程良くまばらに生えていて、大きく育っている。そして種類が豊富である。実に豊かだ。やがて登りになると、ヒノキの林になる。これは密に生えていて、少し薄暗くがっかりである。すぐ自然林に戻り、なだらかな西床尾山頂上に着いた。座って東床尾山を見ながら一休みする。
　降りようと、見回すと、立て札が二つある。一つは下山口と書かれ、もう一つは、文字が消えてしまっている。下山口と書かれた方向へ行くが、降り口が見当たらない。そこで、文字が消えている立て札の方向へ行くと、アンテナ施設があった。これは、ネットで見ていたので、こちらで合っていると思ったのが間違いだった。東への降り口を探すが見つからない。西側に、見つけた。木々にテープが巻きつけられている。降り口は、一つしかないはずだから、これだろうと降りていく。しかし、いつまで待っても、方向が東に変わらない。それに地図では、谷に急坂を下りていくはずなのに、尾根道を西へ西へと下っていく。これはおかしい。やはりあの二つの立て札で間違えたのだと思い、戻ることにした。これが結構、登りがきつく、いまいましかった。大分疲れた。戻って、文字が消えている立て札をよく見ると、うっすらと出石町と書かれていたような気がする。あのまま降りていたら、えらいことになっていた気がする。下山口と書かれた立て札の方向へ行くと、降り口が見つかった。かなり急な下りで少しわかりにくいが、よくみれば気づく所だ。後悔する。あやしい時には、納得いくまで調べるべきだ。思い込みは危ない。急な下りを降りて行くと、沢に出会った。羅漢谷である。この沢沿いの道は、少し石が多く、歩きにくい。渡渉を何度か繰り返し、結構歩いた。うんざりしかけた時、大きな岩の横を抜けると、目の前が林道だった。林道を少し登って、駐車スペースに到着した。自然豊かな植生に出会う山登りだった。印象に残る山登りだ。

（コースタイム）

大カツラ手前の駐車スペース11：15　→　12：20床嶺の家12：30　→　12：50東床尾山頂上1：15　→　2：20西床尾山頂上2：30　→　（道を間違える）→　西床尾山頂上3：15　→　駐車スペース4：20