AFC U-19選手権インドネシア2018のグループリーグ初戦、U-19日本代表は、北朝鮮と対戦した。
日本の出場メンバー。
日本は、4－4－2。
ベストメンバーという訳でもなさそうだ。 GKの谷の起用に少し驚いた。
試合はいきなり動いた。
前半8分、久保が軽快なドリブルで敵陣中央へ、そして縦にスルーパス、裏に抜け出した斉藤 光毅がシュートを放つ。 一度はGKに止められるも、跳ね返りをゴールに押し込んだ。 1－0。
さらに、前半19分、相手陣中央でボランチの伊藤がボールを受けてどフリーになったので、左足を振り抜くと、弾丸シュートがゴール右に突き刺さった。 スーパーゴールで2－0。
この後、日本は緩めた。
そのため、全然攻めてこなかった北朝鮮が攻めてきた。
それでも、有効な攻めはなかったのだが、前半36分、北朝鮮は、右サイドへ展開、ダイレクトでグラウンダーの速いクロスを送り込んで、ニアサイドに飛び込んだケタムが合わせて、ゴールに押し込んだ。 ２－１。
ここまで、GK谷の動きがおかしかった。 GKが処理すべきボールなのに、前へ出なかったのだ。 前回大会のGKの小島もそうだった。 びびってるのかな。 そして、今度は遅れて前に出てボールに触れられず、相手選手と激突する場面もあった。
凄く不安定な動きをしていて、ヤバイなと見ていた。
そして、その心配が的中した。
前半40分、何でもない裏へロングボールが出ると、瀬古は相手選手を抑えて、谷にボールを取らせようとしたのだが、谷が前に出てこなかったものだから、抑えきれず瀬古が相手選手を倒してしまった。
このPKをカングッチョルに決められる。 2－2と同点に追いつかれた。
日本は素晴らしい攻めで2ゴールを挙げたが、しょうもない取られ方で、同点にされた。
いや～な雰囲気が流れたんだが。
前半は、このまま終了。
後半、久保 建英がいの一番にグラウンドに出て来た。 闘志満々だ。
リズムはまた日本に戻った。
後半18分、途中投入の宮代がドリブルで倒され、FKを獲得する。
結構離れた位置だったのだが、久保が鋭いキックで、ボールは壁の上を越えてゴール右上に突き刺さった。 3－2。
素晴らしいシュートだった。 ここぞという場面で決めてみせたのは、流石だった。
久保は雄たけびをあげていた。 初めて見たよ、こんなに闘志を見せる久保を。
いやあ、これは、頼もしい限りだ。 俺がこのチームを引っ張るという気合を見せてくれたよ。
後半37分、北朝鮮が郷家を踏みつけて、一発レッド。
これで、余裕が出来て、後半45分、日本がボールを大きく蹴り出すと、前線に残っていた宮代が拾って速攻を開始。 安部や伊藤が走り込んできたのをダミーにして、DFをフェイントで交わしてシュート、ゴール左に突き刺した。 4－2。
さらに、後半48分、パスを受けた宮代がヒールでフリックし、藤本が前方の安部につなぐと、安部はワンタッチで素早く前を向いてシュート、ゴール左ポストに当たって、ゴールネットを揺らした。 トドメのゴール。 5－2。
違いを見せつけた。
そして、試合終了。
終わって見れば、攻撃力の爆発した試合だった。
GK谷が安定していれば、楽勝の試合だったけれど、PKで追いつかれて、緊迫した試合になった。
しかし、それが久保の魂に火を点け、久保もチームも爆発することになった。 結果的には良かったよ。
これで、攻撃陣は躍動するだろうし、勢いにも乗るだろう。
ただ、このチームはSBの攻撃参加がないね。 SBが守備だけするなら、鉄壁でないと。 そこが不満。 まあメンバー次第かもしれないが。
個人に目を向けると、
CBの橋岡は、さすが浦和でレギュラーなだけあって、高さに強いし、人に強い。 抜けている。 盤石だね。
両SBは、守備に専念している割には、イマイチだった。
ボランチの伊藤は、スーパーゴールを決めたし、高さで弾き返していたので、まずまず。
藤本はもっと巧い選手かと思っていたら、そうでもなかった。 その代わり泥臭く守備はしていたが。
郷家は、運動量があるねえ。 あちこちに顔を出していた。
ゴール前で二度決定機を迎えたが、1度はGKのファインセーブ、もう一度はふかしてダメだった。
斉藤 光毅は、1点決めたけど、他は消えていた。 どうしたんだろう。 久保に次ぐ若きタレントだと期待していたのに。
FWでないとダメという話があるみたいだが、そうなのかもしれない。 フィジカルがなくて守備が出来ないだけに、MF起用は難しいかもしれない。 久保がMFになるか、同時起用は無理かもね。
FW田川は期待外れだった。 もっとやれるかと思っていたのに。
むしろ、期待していなかった宮代が成長していて、少し驚いた。
安部 裕葵も違いを見せてくれたね。 なんせ、アントラーズで出てるんだから、これくらいやって当然。
タレント達の決定力を見せつけてくれた試合だった。
GKが心配だけど、これから慣れれくれば、もっと力を発揮できるだろう。
このグループはレベルが高いけど、このチームは世界で戦おうというチームだ。
こんな所で負けていられない。 日本の黄金世代の力を見せつけて欲しい。