久しぶりに、日本2-1ドイツ(WC第1節)の前半の戦術・プレー分析をやってみたい。
森保采配について、じっくり検討したかったので。
4-2-3-1同士の対面関係
しかし、ドイツは押し込んでくると、左SBのラウムがほぼ最前線にまで上がり、5トップにまでなっていた。 Abemaの全体カメラで見て、驚いたよ。 ドイツはこんなことをしていたのかと。
通常カメラではわかりにくかった。
日本は4バックなので、ラウムがほぼフリーになっていた。
対面の伊東は、最終ラインに飲み込まれる訳にはいかないので(カウンターの重要な起点)、つききれない。
ラウムが縦に出ればフリーだし、酒井がラウムに行けば、ムシアラが縦に出て、フリーになる。
酒井がいながら、なんで右サイドが蹂躙されるんだ?と思ったが、これをやられたら、どうしようもないな。
PKの前の場面を分析しよう。
右SBの守備担当のズーレが前が空いていたので、ドリブルで前に運んできた。
これが、いい判断だった。 彼にとっては少しリスクを冒したプレーだろう。 取られたら、大ピンチになるのでね。 そこに前からハフェルツが降りてきたので、そこにパス。 ダイレクトでサイドにいたミュラーにパス。 吉田が引き出されて、少し崩れた。
ミュラーは前に出て来たキミッヒにパス。 この時、キミッヒからムシアラにパスが出ると予測したんだろうな、酒井がパスカットしようと前に出た。 これがダメだったな。 前を向いてるキミッヒがDFラインの裏に猛然と走り込んだラウムに浮き球のパスを出した。 完全どフリーな状況だった。 しかし、ラウムは何と言ってもDFの選手だ。 トラップに手間取って、権田が前に出て来たので、後ろを向いた。 攻撃の選手ならシュートを打ってたろうけどね。 よせばいいのに、権田が焦って追いかけて、倒してしまった。
色々な状況から考えて、また下がってゴールを守るべきだったのにね。 権田のミス。
ドイツが仕掛けてきた仕組みが実った得点だったな。 さすが、フリック監督だと思う。
しかし、日本もよくこの攻撃に耐えていたと思う。
猛攻にさらされていたと思っていたけど、見直したら、決定機はこのPKと前半ロスタイムのオフサイドになったシュートぐらいだった。
前半の内に相手に対応して、立ち位置を変えなければダメだと外野は言うけど、これは無理だな。
選手交代がなければ、板倉・吉田・酒井の3バックにして、長友・伊東の両WGということになる。
板倉の左CBは不安だな。 吉田・板倉・酒井だと、板倉が中央で仕切れるのか?という不安がある。
しかも、指示なしでこの選手達でこの5バックに対応するのはかなり難しい。 ドイツが5トップで来るなんて、予想してたのかな?
こっちの方がリスクが高いね。
あと、前半は前からさほどプレスに行かなかった。 体力的に持たないからしょうがない。
よーは、前半でどちらが持てるかの勝負になる。 どちらが、プレスを掻き分けてビルドアップが出来るか?の前哨戦がある。 そこでボール保持力の力関係がはっきりして、負けたらある程度下がるしかしょうがない。 そういうことだと思う。 鎌田とかがボールを持ちたいとか言っているが、持ち負けた奴が言ってもな、という感じ。
後半の分析は、次回に。