混むので有名な正倉院展を初めて見に行った。
土日は恐ろしく混むとの噂だったので、今まで見に行かなかった。
今は、平日に行けるので、さあ見に行くかと。
10時頃、奈良国立博物館に着くと、もう長蛇の列だった。
定年老人がいっぱいいる。
甘くみてしまった。
3連休明けの火曜日で、普通なら美術館は休みなので、エアポケットみたいになる、と踏んでいたのだが。
まあ、それでも30分待ちで済んだ。
楽しみだったのだが、中身は期待外れだった。
古文書が結構多くて、それがつまらない。
例年がどおだか知らないが、工芸品も少なかった。
人が多くて見にくいし、絵柄や細工が細かいので、ガラスケース越しでは、よく鑑賞できないのだ。
がっかりだ。
今回の目玉は、「鳥毛立女屏風」。
教科書でよく見かける奴だ。
服の模様が鳥毛と思っていたのだが、この絵の上に実際に本物の鳥の毛が貼られていたらしい。
勿論、今は脱落しているのだが、その痕跡が残っていたらしい。
これには、驚いた。
今でこそ、モダンアートと言って、絵に物を貼って、さも芸術です、と威張っているバカな作品が多いが、1300年も前の天平時代に同じことがやられていたなんて。
絵自体は、大してうまくないのだが。
正倉院展は、太古に思いを馳せ、ロマンを味わういい機会なのだと思う。