TPP11がすったもんだの末、成立。なぜか日本が頑張ったよ。

 米国を除く環太平洋パートナーシップ協定(TPP11)は参加11カ国が大筋合意に達した。一度は賛同したカナダが一転して合意に難色を示すなどしたが、結局合意となった。

 もともとTPPは、シンガポール・ブルネイ・チリ・ニュージーランドの4か国の経済連携協定(EPA)が始まりで、そこに米国が加わって、参加国を増やそうとした。
米国が主導していて、日本は及び腰だった。
それが、今や米国が脱退して、日本が主導することになったんだから、わからないもんだ。
途中、創始国で主導国のNZが新政権誕生でTPP11から脱退するというニュースも流れて、さすがに無理だろうと思ったら、日本がNZ抜きで成立させると強気に動いた。
そして、今回、カナダが合意直前で難色を示したんだが、結局合意した。
もう、これは、日本が頑張って成立させたと言っても、過言ではないだろう。
日本やるじゃん、と思った。 
国際舞台で主導的役割を果たす、まとめ役を果たすのが苦手な日本がここまで出来るようになったんだなあ、という感慨がある。
経済的な損得よりも、このことに意義があると言いたくなるなあ。

 結局、参加国は日本、豪州、シンガポール、ニュージーランド、メキシコ、ブルネイ、チリ、ペルー、カナダ、マレーシア、ベトナムの11か国。 NZもちゃっかり入っている。
参加国のGDPの合計は、世界の13%を占める。 米国がいたら38%だった。
それでも世界2位の中国(15%)とほぼ同じ規模。 
ただ、日本が7%で半分を占めるんだけど。

 日本にとっては、直接の損得よりも、中国主導の経済協定を作らせないということに意味がある。 さらに、米国が要求してくるであろう2国間EPAの防波堤にTPP11の内容がなるだろう、ということ。
この二つが大きいよね。

 やっぱし、安倍政権は凄いね。
甘利大臣離脱でどうなることやらと思ったけど、茂木さんもやるねえ。
どうしようもない奴を大臣にせざろうえなくなっても、要所には人材を配置している。
さすがだ。

 これから、TPP11は、参加国が増えるんじゃないかな。
日本への農産物輸出では、豪州、ニュージーランド、チリ、カナダが、他国より有利に立った。
もっとも、日本とEURO間の経済協定も大枠合意したから、農産物においては、米国だけがカヤの外ということになるのかな。 
米国は少し焦るだろうな。 もっとも米国は、強く出れば、何とでもなると思っているだろうが。

 ASEAN諸国からは、ベトナムとマレーシアとブルネイだけ。
残り7か国も参加する可能性があるんじゃないかな。

 米国がどうなるかだけど。
今さら、トランプがTPPに参加するとは言えないだろうなあ。
可能性があるとしたら、北米自由貿易協定NAFTAを廃止して、TPPに纏めるというウルトラCかな。
それで、米国民を納得させれないかな? 無理か。

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