「ゴッホ展」巡りゆく日本の夢  ~ゴッホはゴッホ~ *京都国立近代美術館

 京都国立近代美術館 で 「ゴッホ展」巡りゆく日本の夢 を見てきた。

フィンセント・ファン・ゴッホは、ジャポニスムの只中にあった19世紀のパリで日本の浮世絵と出会い夢中になり、日本は創意の源で理想郷となった。
そんなゴッホの絵を浮世絵の影響の視点から見た展覧会。

★《花魁(溪斎英泉による)》 ゴッホ

この絵は有名で画像では見たことがあるのだが、生で見て驚いた。
池と竹林がバックにあり、そこに花魁の絵を描いた板が宙に浮かんでいるのだ。
この違和感。 ゴッホの知らない世界なので、何をやってもいいのだろうな。
この絵で、自由に描くということのきっかけをつかんだのかもしれない。

★「サント=マリーの海」 ゴッホ
激しく美しい海の青。 ゴッホの美しい青。

★《オリーヴ園》ゴッホ

うねるようなオリーブの木。
魅入ってしまう。 よくあるゴッホなのに。

★《ポプラ林の中の二人》ゴッホ

この絵は初めて見た。
アルル時代のゴッホの特徴が美しく現れた絵。 奥を暗い青で描いている所がいいなあ。

★《渓谷(レ・ペイルレ)》ゴッホ

何とも言えない青白色の美しさ。 このポストカードでは色が変わってしまっているが。

 ゴッホの展覧会は何度見たことか。
それでも、一番最初に見た、当時万博公園内にあった国立国際美術館であった30年くらい前のゴッホ展が忘れられない。
あの強烈な黄色を。
今回は、あまり見たことがない絵が多かった。
そこが良かった。
逆に言えば、代表的な作品はあまりなかったんだが。

 ゴッホを含め印象派は、浮世絵の影響を多く受けていると思う。
平板な画面構成なんて、ゴーギャンがもろに影響を受けていると思う。
普段の生活の風俗を絵に描くということも、印象派が浮世絵の影響を受けて描き出したと思う。 ドガなんて特に。
そういうところが、日本人が印象派を特に好きな要因になっているのかもしれない。
見慣れた構図なので。


森村泰昌の「ゴッホの部屋」

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