フェルメールからのラブレター    京都市美術館

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≪手紙を読む青衣の女≫ ≪手紙を書く女≫

 京都市美術館でフェルメールからのラブレター展を見た(2011/10/15)。フェルメールの手紙を読む女性を描いた3点が目玉の展覧会である。フェルメールの絵は、2000年と2008年のフェルメール展で、計12点を見ている。メトロポリタンでも1点見た。現存作品が30数点らしいから、半分ほど見たことになる。けれどもそれほど思い入れがあるわけではない。実際いい絵とは思うが、感動するほどではない。しかし、思い入れがある人が多い。面白かったのは、日曜美術館で生物学者の福岡 伸一が、フェルメールの時にゲストで来ていた回である。福岡 伸一は、その著書「生物と無生物のあいだ」を読んで、ただものではない人だと思っている。この時もとても面白いことを言っていた。顕微鏡を使って微生物を観察した、レーウェンフックが、王立協会に送った観察スケッチは、フェルメールが描いたものではないかという推理である。とても興奮しながら見た。そして説得力があった。
 それは、さておき、本展では、展列の最後に3点まとめて、展示されており、人だかりであまりじっくり見れなかった。≪手紙を書く女≫、≪手紙を書く女と召使い≫、≪手紙を読む青衣の女≫の3点、年代的に一番最後の≪手紙を書く女と召使い≫、これは良くない。残りの2点は、画面が光をはらんでおり、フェルメールの独特の美しさがある。
 他には、フェルメールと同時代のオランダの画家の絵があった。なかでも、ピーテル・デ・ホーホは、うまい。しかし断然面白かったのは、ボホーフェンの「テーブルに集うファン・ボホーフェンの家族」である。なんともオランダ的な個性的な顔がアップで並んでいる。とても現代的である。画家は単に親族をテーブルの周りに集めて描いただけかもしれない。しかし、顔のあくがあまりに強いので、なんだか現代的になっている。全体的には、絵のレベルは、思ったほど悪くはなかったが、絵の点数がすくなかった。1時間未満で見終わってしまった。

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