新潟県の火打山に登った。(2014/10/02)。
長野駅近くのホテルから、60号線、18号線で北上、笹ヶ峰林道で、笹ヶ峰キャンプ場へ。
1時間20分くらいかかった。 見通しの悪い笹ヶ峰林道が結構長い。
笹ヶ峰キャンプ場に広い駐車場がある。

近くに門構えの立派な登山口がある。 こんなのは、珍しい。

緩やかな登りの木道が続く。
鮮やかな紅葉だ。

紅葉の森の中を延々と歩く。
歩きやすいので、紅葉にみとれながら歩く。

橋のある黒沢出会いに到着。

少し登ると、十二曲がりの登りとなる。

このあたりの紅葉が一番見頃だった。

十二曲がりを登りきる。 尾根上に出た。
九十九折なので、言うほどしんどいわけではない。

右手になだらかな山容の三田原山が見えてくる。

まだまだ急な登りが続く。
この辺りで、オオシラビソの木が混じってくる。

登りが緩やかになった辺りで、後立山連峰が見えた。
透明感のある美しい景観だ。

緩やかになったオオシラビソの林の中をを歩く。

富士見平の分岐に到着。
ここは、左手を進む。

岩の多い道を進む。

三角の黒沢岳が目の前に見えてきた。

南東には、三田原山が。

三田原山に隠れていた妙高山が見えてきた。

この辺りから爽快な山歩きになってきた。
笹原に丈の低い樹木が混じる。

前方に雄大な火打山が見えてきた。

右手に白樺が目立ってきた。

爽快な笹原に戻る。

前方に低い茶臼山。

美しい紅葉の道が続く。

やっとこさ、高谷池ヒュッテに到着。
今夜はここに泊まるので、少し荷物を降ろして、身軽になる。

高谷池ヒュッテの西には、池塘の高谷池がある。

高谷池を過ぎて、振り返ると、高谷池を見渡せる。

池塘が、文様を浮き立たせている。

コブを乗り越えようと進むと、また火打山が顔を覗かせてきた。

コブを乗り越えると、”天狗の庭”だ。
ここの美しさは、格別。
後で語り尽くしたい。

水を湛えた池塘。

天狗の庭の北東側に、紅葉の樹林が広がっている。
少し盛りを過ぎたのが残念。 それでも風情がある。

天狗の庭を過ぎて、尾根に出ると、北側は切り立っている。
崖と緑と紅葉と岩峰と遥かに下界が広がっている、美しい絶景。

紅葉をアップに。
圧倒的に美しい。

振り返ると、茶臼山へと続く尾根が。

ちょっと進んで、先ほどの崖下の紅葉を振り返る。

標高が高くなって、樹高の低い中を歩く。

雷鳥広場。 岩の多い急登である。

雷鳥広場から振り返る。
山懐に抱かれた”天狗の庭”が、愛おしい。
妙高山が雲に隠れている。
実に美しい見晴らしである。

少し急登を登ると、ライチョウ平に出る。

緩やかな尾根道となる。

振り返ると、雲間に妙高山が見えてきた。

”天狗の庭”をアップに。
少しくすんだ紅葉に囲まれている。

火打山の頂上へラストの登り。

やっとこさ火打山山頂に到着。
頂上は割と広々としている。
ここで、昼飯を食べる。

残念ながら、ガスってきてしまった。
北側の、空沢山へと続く稜線が僅かに見える。

頂上から見下ろした”天狗の庭”。

ライチョウ平から続く稜線。
昼食後、下山する。

木道の尾根の下り。

白いダケカンバが美しく並んで生えている。

妙高山へと向かっていく尾根が美しい。

高谷池の向こうに高谷池ヒュッテが見えてきた。
今夜はここで泊まる。
高谷池ヒュッテでの一夜は、激しい風雨であった。
久しぶりに飲んだコーヒーのせいだろうか、疲れていたのに、寝付けなかった。
明日は、9時頃から雨になるという予報。
妙高山に登るかどうか迷っていた。

ガスの中の朝の高谷池ヒュッテ。
雨は降ってないが、雨具を着込む。

北側に出て、稜線を歩くと、茶臼山頂上に到着。

笹原の中を歩いていく。

黒沢池ヒュッテ前の池塘が見えてきた。

池塘のアップ。

少し晴れてきた。

黒沢池ヒュッテに到着。 ドームのような屋根が面白い。
とりあえず、ここまで来て、妙高山に登るかどうか決断しようと思っていた。
8時前だけど、雨は降っていないので、登ることにした。

案外急で歩きにくい登り。

大倉乗越。
ここで荷物を黒沢池ヒュッテに置いていくべきだったと、後悔した。
そこで、袋に包んで荷物の一部をここに置いていく。
ここからが、激下り。
そして、ガスに覆われた。
昨夜のあの激しい風雨を思い出し、引き返すことにした。
そして、9時頃から雨が降り始めた。

黒沢池ヒュッテに戻り、黒沢池に出た。
ガスに煙っているが、相当デカそうな湿原である。
その全貌を一望できないのは、残念。
しかし、神秘的ではある。

木道が、ガスの中に続いている。

所々、木が生えているようだ。

草も少し紅葉してきた。

大分歩いて、池尻で渡渉する。

ここから山の中に入っていく。
しばらく歩いて、富士見平に到着。
そこからは、来た道を下った。

十二曲がりから黒沢出会いの間の紅葉が素晴らしかった。

黒沢池を過ぎる頃、雨は止んでいた。
妙高山の登るべきだったと、非常に後悔した。
また、来ないとダメになった。
紅葉と天狗の庭がとても美しい山登りであった。
(コースタイム)
登山口8:15 → 8:50黒沢出会い8:55 → 9:25十二曲がり9:30 → 10:20富士見平10
:25 → 11:10高谷池ヒュッテ11:30 → 12:10雷鳥広場12:15 → 13:25ライチョウ
平12:30 → 13:05火打山頂上13:25 → 15:30高谷池ヒュッテ 翌6:40 → 茶臼山頂
上7:10 → 7:35黒沢池ヒュッテ7:50 → 8:10大倉乗越8:20 → 折り返し → 8:
45大倉乗越8:50 → 9:15黒沢池ヒュッテ9:25 → 10:10富士見平10:25 → 11:20十
二曲がり11:25 → 12:00黒沢出会い12:10 → 登山口13:15
火打山への道中に出会う”天狗の庭”に惚れたので、その魅力について語りたいと思う。

この地形図からわかるように、”天狗の庭”は、火打山から妙高山に続く尾根(緑の2000mの等高線)の中にある。

火打山への登りの途中・雷鳥広場あたりから撮った”天狗の庭”の写真。

地形図と照らし合わすとわかりやすい。
”天狗の庭”は、ピークAがあるので、雪解け水が溜まるようになっている。
手前に沢があるので、適度に排水されるのが良いと思う。
またピークCからピークBに尾根が伸びているので、高谷池と区切られている。

高谷池からこの丘を越えると”天狗の庭”が現れるのが、秘密の場所に入り込んだ感じがあって良い。

丘を越えると、天狗の庭が、低いピークAにぐっと抱かれているのがわかる。
背景に火打山が控えているのが気持ち良い。

低いピークAには、なぜか岩が多い。 少し庭園の雰囲気を醸し出す。

中央に大きな池がある。

東側に池塘が広がっている。
丁度正面あたりの丘に登っていく。 その向こうは、絶壁。

さらに東に緩やかな斜面が広がっている。
ここには、低木が生えていて、色づいている。

盛りは過ぎているようだが、美しい。

北東側から見ると、中空の庭の感じが出てくる。

こっちの方が、中空の庭かな。

ガスの中、天狗の庭から高谷池へと白い木道が伸びている。

これで、”天狗の庭”の魅力が伝わるといいのだが。
火打山の登山で出会った樹木を紹介します。
今回は、紅葉が綺麗だったので、紅葉の樹木を。
場所は、笹ヶ峰の登山口から黒沢の出会いまでの自然林。

コシアブラ。

コシアブラの灰白色で平滑の樹皮。

5枚の掌状複葉で、コシアブラ・トチノキ。
先が糸状の鋸歯で、コシアブラ。

オオカメノキ。

オオカメノキの樹皮。

円形の葉で、基部が湾入なので、オオカメノキ・ヒトツバカエデ。
先がほぼ丸いので、オオカメノキ。

こちらは、オオカメノキの黄葉。

クロモジ。

クロモジの樹皮。

葉が枝先に集まっている。 枝が緑色。
葉先がやや鈍い。 ちぎると芳香がしたので、クロモジ。

ハウチワカエデ。

ハウチワカエデの樹皮。

紅葉しきれずに、斑になってしまっている。
9裂で、オオモミジ・コハウチワカエデ・ハウチワカエデ。
重鋸歯が大ぶりで鋭いので、ハウチワカエデ。
葉裏の基部に白い綿毛。

ウワミズザクラ。

横向きの皮目が少しある、ウワミズザクラの樹皮。

蜜腺はある場合とない場合がある。
葉脈のしわが目立つ。
今回も、ウワミズザクラとはわからず、”この木なんの木”サイトで教えてもらった。
赤い枝が、見分けるポイントになるかと思ったのだが、枝も紅葉するのかな?

ウリハダカエデ。

ウリハダカエデのの縦・筋の樹皮。

3~5浅裂で、ウリハダカエデ・ホソカエデ・テツカエデ。
葉柄に溝で、ウリハダカエデ・ホソカエデ。
脈上に赤褐色の毛でウリハダカエデ。

多分、ヤマウルシ。 赤い枝がポイント。
基部の小葉が小型で丸みがあるのが確認できれば、間違いないのだが。
樹液でかぶれるので、触る気になれない。

これも、多分、ヤマウルシ。

オオシラビソ。
富士見平近くで多く見かけた。

オオシラビソの樹皮。

はね状の針状葉。
葉軸が茶色なので、モミ・ツガ・トウヒ・シラビソ・オオシラビソ。
刃先は鈍く凹むので、ツガ・シラビソ・オオシラビソ。
葉枕がないので、シラビソ・オオシラビソ。
ちぎると、柑橘系の匂いがするので、オオシラビソ。



コメント
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