湖北にある己高山に登った。木之本ICで降り、10分ほどで己高閣の前の駐車場に着いた。林道を登って、登山口に到着。尾根コースを行く。普通、登山道は谷とかから山腹を登って尾根に出ることが多いが、ここは本当に尾根の先っぽから尾根を登っていく。しんどくもなく緩くもない勾配だ。また面白いことに道が少し凹んでいる。昔から僧侶たちが歩いてきたためだろうか?黄葉がきれいだ。300mほど登ると、少し平らになって、六地蔵に着いた。よく見ると7体ある。何か発見したみたいな気分になったが、真ん中はお釈迦さんだから、数えないのか。ここから登りが大分緩やかになる。途中、見晴らしの良い牛止めで湖北の景色を楽しむ。進んでいくと、杉の巨木など、大きな木を眼にするようになる。平らな所に出たと思ったら、鶏足寺跡だ。石灯籠みたいなのが寺の名残りだ。トチノキの巨木がある。なぜこんなに大きな木があるのだろう。たくさんの僧侶達の排泄物が養分となったのだろうか?それとも仏のご加護?寺跡を離れてから振り返ってみたら、紅葉がとても美しかった。少し歩いて、急坂を少し登るとブナ林が広がっており、己高山頂上に着いた。東側にのみ展望が開け、金糞岳の稜線と南東に伊吹山が見える。
昼飯を食べて、南の稜線に向かう。なだらかな稜線を下っていく。笹などの下草を誰かが刈ってくれたみたいで、歩きやすい。ここから何か所か分岐があるが、間違えないように下調べをした方がいい。第一の鉄塔を通り過ぎたあと、振り返ると、東に流れていく送電線がとても美しく見えた。やがて標識のある分岐に出会う。まっすぐ行かずに、直角に右に曲がる。第二の鉄塔からススキ越しに竹生島が見える。また、振り返ると、己高山が見える。ここからの景色はいい。やがて、ブナの木にペイントされた分岐に着いた。逆杉が見たいので、左を行く。急坂の上、分かりにくい。しかし5分も我慢すると平らな所に出る。どこに逆杉があるのだろうと、キョロキョロしていると、前方に桁違いにでかい杉が眼にはいってきた。高尾寺跡にあるので、広場に立っている。とてもでかくて風格がある。屋久島で大きな屋久杉を見たが、決して負けていない。たいしたものだ。一見の価値が十二分にある。
ここから比較的わかりやすい道が続くが、一か所間違えやすいところがあった。道から外れるように右手に赤テープがこれでもかとあって、踏み跡が薄いのだが、斜面を降りていくと、赤テープも踏み跡もなくなってしまう。これはおかしいと戻って、先ほどのわかりやすい道を行くと、どうも先ほどの斜面に下にでるようだ。所々倒木が道をふさいでいるのがうっとおしいが、やがて林道に出た。林道にこの道への標識はない。ので、逆方向から行きたいという奇特な人のために、写真を載せておきます。小さな橋の手前の車道のふくらみを左手に林に入っていきます。突き当りに標識があるので、それで確認できるでしょう。秋の里山の風景を楽しみながら、林道を下る。右手の石道寺に入り、遊歩道を歩いて、飯福寺の前を通る。観光客の中を一人登山服姿で歩くのは少し気恥かしかった。少しで、己高閣の前の駐車場に着いた。
黄葉と逆杉を楽しむことができた山登りだった。七種山と似たコースで少ししんどいかなとも思ったが、案外楽だった。余談だが、帰りの高速で、2度も事故渋滞に巻き込まれて2時間も余計にかかってしまった。
(コースタイム)
駐車場9:45 → 登山口10:05 → 10:45六地蔵10:50 → 11:05牛止め11:10 → 11:40鶏足寺跡11:50 → 12:10己高山頂上12:35 → 第一の鉄塔12:55 → 第二の鉄塔1:10 → 分岐1:35 → 1:40逆杉1:55 → 林道2:25 → 3:05駐車場
己高閣前から西の稜線 六地蔵
登りの紅葉 紅葉と黄葉
トチノキの大木 鶏足寺跡
鶏足寺跡を振り返る 己高山頂上
頂上から金糞岳の稜線 頂上から伊吹山
第一の鉄塔から伊吹山 芸術的な送電線
第二の鉄塔からススキ越しの竹生島 第二の鉄塔から竹生島
第二の鉄塔から己高山 下りの分岐のブナ
逆杉 枝を広げる逆杉を見上げる
林道からの登山口 石道寺