Jリーグも第3Qが終了。 成績を分析する。

 Jリーグは、25節を経過、第3Qが終了した。 残り9試合、シーズンも佳境に入って来た。
ここで、順位を分析したいと思う。


J1順位分析表。
偏差値については、勝ち点・得点・失点は全て26試合に換算(比例計算)した値を用いた。


得失点の偏差値の2乗平均と勝ち点の偏差値の関係

得失点の偏差値の2乗平均と勝ち点の偏差値の関係は、リニアな関係にある。 相関係数は0.9と高い。
得点が多く、失点が少なければ順位が上になるのは、ある意味当然と言えば、当然なんだが。
勝ち点の偏差値は、結果。 得失点の偏差値の2乗平均が、より実力を反映しているんではないかと思っている。
ガンバは、ラインより結構上にいて、実力以上に勝ち点が多いと考えている。 逆に言えば、勝負強いとも言えるのだが。


得失点の偏差値の2乗平均・勝ち点の偏差値を順位順に並べた

得失点の偏差値の2乗平均で見ると、10位のサンフレッチェ広島まで2位争いの実力があることがわかる(東京・鹿島・浦和は少し低い)。

得失点の偏差値の2乗平均を得点と失点に分けて見てみよう。

得点と失点の偏差値を順位順に並べた

これが面白い結果。
2位から6位までは、得点はリーグ平均レベルなのに、失点は平均以上という結果だ。
逆に、7位・横浜FMと8位・柏は得点の偏差値はかなり高いのに、失点は平均以下で、中位にとどまっている。
少し意外な結果だ。 上位は勝ち点を稼ぐために勝ち切る必要があるので、得点力が高い必要があると思っていたのだが。
昨年の1試合の平均得点は、1.3。 今年は、1.46とかなり高い。
今年は降格がないので、引いて守るチームがない。 そのことがゲームを粗くして、返って守備の方が成績の安定には重要になっているのかも知れない。

全体の分析はこれくらいにして、上位チームについて。
優勝は川崎で決まりだから、今後の興味は天皇杯に出場できる2位争い、とACLに出場出来る4位争いになる(4位は予選からだが)。

川崎が圧倒的に1位。
まだ1敗しかしていない。 引き分けもたったの2回。 前半戦が終了した時もそう書いた。
得点も失点も圧倒的なので、文句のつけようがない。
優勝は間違いないだろう。

2位にガンバ大阪。
ここ10試合で9勝1分。これによる。
そして、攻撃ではなく守備のチームになった。
試合を見た人々は、この順位に納得しないだろうな。 押されている試合がほとんどで、勝ちに値しないように見える。
しかし、引いて守っている訳ではない。 押されて後ろに下がっていることはあっても。
GK東口のシュートストップが抜群で、他の守備プレーもハイレベルだから、これだけ守れている。
対戦相手は、チャンスを決めれていればと思っているかもしれない。 しかし、いつも試合を見ている自分には、あの程度のチャンスでは、東口から点は取れないよと見ている。 たまたまGKがファインセーブして点を取れなかったと思っているかもしれないけど、それがたまたまではなく、当たり前なのである。
そして、守備陣が超決定機をあまり作らせない。 三浦・昌子と代表レベルのCBがいるからだ(今は怪我してるけど)。
その超決定機さえも、東口がスーパーセーブで防ぐことがある。 それが、普通のGKのたまたまに相当する。
これほど、GKの重要性を感じたことはない。 ガンバは、オルンガがゴール前で守っていると考えてもらったら分かりやすいかな。 もしGKのファインセーブを得点みたいにカウント出来れば、東口は圧倒的にランキング1位だよ。
得点と失点は等価だからね。
ガンバの失点の多くは、アンラッキーゴールだよ。
多くの人が解説者を含めて、このことに気付いていないように思う。
しかし、対戦相手のブラジル人アタッカー達は感じている。 皆、強いシュートを打ってくるし、ゴールぎりぎりを狙って、シュートを打っている。 そのため、枠を外れることは多くなるが、そうしないと点を取れないからそうしてくる。
そこは、さすがだなと思う。 日本人アタッカー達はいつもと同じだが、ブラジル人アタッカー達は違う。
そこに、ブラジル人アタッカー達の凄みを感じる。

3位に名古屋グランパス
2番目に失点が少なく、得点もまあまあ。 1試合に1.5点取れてる。
ボランチに米本と稲垣という守備的ボランチを2人置いているのが、守備には凄く効いている。 その分、攻撃力は落ちると見ているが。 守備を重視するイタリア人監督らしい。
CBは、自分はそこそこいいぐらいと思っているけど、世間の評価はもっと高いみたいだ。
攻撃は、マテウス:7点、前田 直輝:6点、金崎 夢生:6点で、マテウスが出色の出来だ。
マテウスが上位の原動力だね。
2位争いのガンバの一番のライバル。

4位にセレッソ大阪
ロティーナ監督が守備の固いチームを築いた。
だから、成績は安定している。
その反面、得点力が弱い。 数値的にはガンバに似ている。
しかし、中身は全然違う。 ガンバは個の力で守っているが、セレッソは組織で守っている。

5位にFC東京
攻撃力は上がったように見えるのだが、実際には平均以下。
守備も平均ちょっと上のレベル。
4連敗中で、例年通りの終盤息切れ。
ルヴァンとACLにかけているみたいだから、リーグはダメだろうな。

6位に鹿島アントラーズ
前半の不振を取り返したが、間に合わず。
通算すると、守備も攻撃も平均レベル。

7位は横浜F・マリノス
川崎に次ぐ抜群の攻撃力だが、失点が多過ぎてダメ。
チアゴ・マルティンスの不在期間が長く、かつ不調だったのが痛かったな。
戦前の予想通り、CBの層の薄さに泣いた。

8位に柏レイソル
オルンガ23点、江坂9点で高い得点力があるのだが、失点が平均レベル。
もうちょっと上の順位でもよさそうなんだが。
クリスティアーノの復帰がもっと早かったら、違っただろうな。

9位に浦和レッズ
得失点とも平均的。 順当。

10位にサンフレッチェ広島
攻守にとてもいいチームだと思うんだけど、結果に繋がっていない。 
ガンバと逆だな。
スーパーな選手が1人でもいれば、という感じかな。

さて、今後の予想を少し。


順位と勝ち点。


今年は、消化試合数にバラツキがあるので、勝ち点を26試合に換算(比例計算)した場合。
橙色の点線は、ACL出場の4位以内に到達可能な勝ち点の最低ライン(残り試合数8と同じ勝ち点差)

川崎の優勝は間違いなし。
2~4位は、ガンバ大阪、名古屋グランパス、セレッソ大阪が少し優位に立っている。
この3チームで決まりそう。
ガンバは、アデミウソンの謹慎が凄く響いてくると思うので、残り9試合、それに耐えきれるかどうか?

FC東京、横浜FMは、ACLがあるので余計に苦しいだろう。
柏はオルンガが抜けるし。
鹿島は名古屋に負けて、がっくし来ただろう。

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