この前のフランス・リールでの国際親善試合のブラジル戦についての多くの記事を見たけど、ピカイチの記事を読んだ。
【現役の眼】橋本英郎がブラジル戦を見て考えた「日本はどうすれば強豪国に勝てるのか」だ。 一読を強くオススメする。
橋本英郎は、ガンバユース出身で、ボランチとして、J1初制覇やアジア制覇など西野朗体制下の黄金期を支えた、頭脳派プレイヤーだ。 38歳でも現役で、今は東京ヴェルディにいるみたいだ。
以前にも何かの記事を読んだことがあって、とてもわかりやすくて、素人には察せない現役プロの視点から書かれていて、いい記事だなあと思ったことがある。
今回の記事は、どうすれば強豪国に勝てるのかというタイトルだけど、それよりブラジル戦の分析が素晴らしい。 この記事を読んだら、試合でどういうことが起こっていたか、すんなり理解できた。
ブラジル戦は、解釈が難しいな、と思っていたんだけど、腑に落ちたよ。
要旨を書くと、
日本は引いて守るのではなく、前線からプレスに行くという作戦を選択した。
前線からプレスを掛けるけど、掛ける選手とポイントは絞った。
ブラジルの両サイドバック、マルセロ選手とダニーロ選手、とりわけ左のマルセロ選手にボールを出させたがっていた。 その前にいるのがネイマール選手だったから。
しかしブラジルは日本の出方をうかがいつつ、ハメに来たところ、その苦しい局面でウィリアン選手とネイマール選手が打開を図ってきた。高い技術と判断で突破されてしまった。
ピッチで戦っている選手にしてみれば、プランが壊れかけている感覚があったと思います。そのため、解説者の方々も日本選手が疲れているように感じ、実際にそうコメントしていました。疲れというよりも、安易にプラン通り動き出せなくなったのではないでしょうか。
ウィリアン選手とネイマール選手にその網を一度突破されてしまうと、取り返しのつかない致命的なカウンターを食らっていた。
この辺りの解説がなるほど~という感じだ。
マルセロがうまいからボールが来てると思っていたけど、日本がそちらに追い込んだというのもあったのか。 その理由も納得できるものだ。
寄せの早い井手口陽介選手がネイマール選手の足を蹴ってしまうシーンが何度かありました。油断しているようで、寄せに合わせてすぐに相手の届かないところにボールを動かし、次の動きに入っていたのです。そのため井手口選手はボールに触れず、足を蹴ってしまった。
という部分も、面白かった。
わかりやすい解説と鋭い観察眼、そして戦略も推測できるサッカー脳、素晴らしいね。
是非、一時解説者になって、サッカー解説はかくあるべきという見本を示して、サッカー解説のレベルを引き上げて欲しいよ。 ファンやサッカーやってる人の見る眼のレベルを上げることが、ひいては日本代表を強くすることに繋がると思うから。
その後は、ガンバに戻って、指導者になって欲しいなあ。
この頭脳をガンバは絶対手放したらダメだ。
将来のガンバの監督は、宮本恒靖⇒山口智⇒橋本英郎⇒遠藤保仁ぐらいの順番かな。
もっとも遠藤が現役引退したら、即監督になりそうなんだが。