AFC U-19選手権バーレーン決勝、U-19日本代表はサウジアラビアと対戦した。
日本は、過去に決勝で6度涙を飲んできて、7回目となる挑戦。
えらい勝負弱いな。 そんなに負けてるとは知らなかった。
日本の先発は、U-20W杯の出場権を掴み取ったタジキスタン戦と同じベストメンバー。
立ち上がり15分ほど、サウジは前から猛烈なプレスをかけてきた。
そして、鋭い攻め。
前半２分、ＭＦアイマンがドリブルでＤＦをかわして、すぐさま左足シュート。
ＧＫ小島が指先でわずかに触れて、ボールはポスト左に跳ね返り小島がキャッチ。
最大のピンチだった。
15分以降は、日本も少し盛り返し、イーブンになった。
前半３８分、またもやＭＦアイマンが、舩木を交わして縦にドリブル、素早くDFとGKの間にグラウンダーの絶妙のパス。
スピード抜群のＦＷアルヤミが走り込み、スライディングシュートするが、外す。
見事なカウンターだった。
前半は、0-0で終了。
後半、サウジは前から来なくなったので、日本は最終ラインでボールを回すが、縦に入れられない。
初戦や第2戦の弱い日本の再現だ。
しょうがなく、ワイドに広がる堂安や三好、交代出場した遠藤にボールが渡るが、さほど突破力はない。
攻撃に厚みがないのだ。
前のMFがワイドに広がるから、それにボランチも前に出てこないから、中央に人がいなくて、攻撃に厚みが出ない。
日本の攻めには、構造的に欠陥があるように思える。
後半２５分、中盤でボールを奪われ、ペナルティーエリア内左に抜け出したＦＷアルヤミにパスが通る。
ＧＫと１対１となるが、足がボールにミートせず、GK小島がキャッチ。
危なかった。 この試合最大のピンチだった。
しかし、DFが二人もゴールカバーに入っていたから、シュートを打たれても、大丈夫だったかもしれない。
このまま0-0で後半終了。
そして、延長戦。 両者決め手を欠いて、延長戦も0-0で終わった。
そして、PK戦。
日本は、坂井が最初のキッカーだった。
これには、驚いた。 こんな技術がなさそうな選手が。
しかし、坂井はゆっくりと助走して、GKが動くのを見極めて、反対側に緩いシュートを決めた。
凄い。 ガンバの遠藤ばりのPK。 ホント驚いた。 こんなことのできる選手だったとは。
御見それしました。
これで、サウジGKのリズムが狂ったと思う。
そういう意味で、最初に坂井に蹴らしたのは、大正解だった。
内田監督の冴えた采配。
この後、日本は、堂安、遠藤、中山と決める。
いずれも、ゴール上に決めたシュートで、その技術と落ち着きぶりが伺えた。
PK練習もしたらしくて、その成果だろう。
一方、GK小島は、全然相手シュートを止めれる感じがしなかった。
跳躍力がないんじゃないかな。 飛んでもゴール端近くまで全然手が届かない感じだ。
相手が外してくれるしかないな、と思っていたら、サウジの4人目が外してくれた。
最後、小川がきっちり決めて、日本の勝ち。
日本が、U-19で初めてアジアを制覇した。
素晴らしい、と言いたいところだが、イマイチ不満が残った。
この試合、押していたのはサウジだった。
上の試合解説でも、印象的な攻撃はサウジばかりだった。
サウジは皆技術が高く、途中出場の原でさえ、ボールを奪えてなかった。
特に、背番号10番アイマンが素晴らしかった。
最初のシュートもDFを交わしてからのシュートを打つのが早かったし、ＦＷアルヤミへ通したパスの正確さとタイミングの良さ、後半もDFを交わして1本なかなかのシュートを打っていた。
この試合のベストプレイヤーだった。
将来のサウジを背負う逸材だと思うよ。
別に注目して見てたわけではないけど、素晴らしいプレーだなと思ったら、それが背番号10番の選手だったということ。
日本は、やはりCBの中山と冨安が素晴らしかった。
MVPに堂安が選ばれてたけど、とんでもない、中山だろう。
DFにはなかなか目がいかないけど、中山は素晴らしかった。
あと、右SBの藤谷壮の守りも素晴らしかった。
1対1でほとんど勝ってたんじゃないかな。
左SBの舩木は、相手が悪くてアイマンに少しやられてたけど。
こう見ると、日本のDF陣はその守備が素晴らしかった。
守備のチームだな、日本は。
日本は、珍しくその守備の力でアジアを制覇したことになる。
五輪代表の植田・岩波、U-19の中山・冨安、U-16の瀬古と、背の高いCBが日本にも現れ始めてきた。
これは、いい流れだよ。
指導者が皆、日本の弱点を認識して、背の高いCBを育てようと意識しだしてきた成果じゃないかな。
このままでは、U-20W杯では苦しいと思うけど、攻撃陣の奮起を促したいね。
そして、攻撃陣の素晴らしいU-16のメンバーが合流した東京五輪代表に期待したい。
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