羽生名人、棋聖戦第二局を制し、今季怒涛の8連勝。

 またまた趣味の話で、なんだけど、将棋について。
子供の頃、よく将棋で遊んでいた。
小5の時は、学校の将棋クラブに入っていた。
校内の将棋大会で優勝したこともある。
と自慢しても、棒銀しか知らない攻め一辺倒の将棋だったので、たかがしれているけど。
その内、なんとなく将棋を指す機会がなくなっていった。
時が経ち、NHK教育の将棋トーナメントを見ていた。
そこで、あの伝説の羽生善治 VS 加藤一二三(1989年)戦を見たのだ。
5二銀のただ捨てからの寄せは、実に鮮やかだった。
この時、今は亡き米長会長が解説をしていた。
米長会長が、5二銀を見て、おーやったと叫んだ。
名解説だった。 あの時、スター羽生が誕生したんだと思う。
自分も、その時、ファンになった一人だ。
しかし、将棋を見る機会はなく、羽生の7冠達成も新聞で知るのみ。
ところが、名人戦と竜王戦がNHK-BSで放映されるようになり、さらにニコニコ動画でも放送されるようになった。
2008年から見始めたような気がする。 
この時、羽生さんが森内当時名人から名人を奪取した。
森内当時名人が、終盤ポカを指して、ぴくっと体を震わせたのを憶えている。
2011年、今度は、森内さんが、羽生当時名人から名人を奪取する。
この時の名人戦が始まる前の森内さんのインタビューが忘れられない。
特別の事を言っていたわけではないが、余計なものを吹っ切ったような、何かを悟ったような印象を強く受けた。
これは、やばいと思った。
そして、森内さんが3連勝。 
やっぱりかと思ったが、羽生当時名人が3連勝を返して、あの予感は、単なる錯覚だったかと思ったが、7戦目を森内さんが制して、森内さんが名人に復帰した。
予感は当たった。
その後、森内当時名人が2年連続で、羽生さんの挑戦を退けた。
そして今年、羽生さんは、勝ちにこだわったと思う。
今まで羽生さんは、相手の土俵で戦ってきた。
相手の注文を受けて立ち、それでも勝ってきたのだ。
それには、理由があって、言わば実戦で将棋の研究をしていたんだと思う。
羽生名人は、チョー忙しい。
普段の対局数も多いが、それ以外に、講演や対談、著作と将棋の普及に尽くしている。
だから、将棋の研究をする時間が足りないんだと思う。
だから、相手の得意戦法を受けて、その戦法の最新状況を、実戦で対応することによって、吸収しているんだと思う。 
それで勝つんだからすごいよ。
 さて、今春の森内当時名人との名人戦、羽生さんは、勝ちにこだわり、戦いを自分の土俵に持ち込んだ。
森内さんは、持ち時間9時間という長丁場に強い。 
逆に言えば、十分考える時間がない、1分将棋になると、羽生さんに勝るのは難しい。
そして、普段の研究を活かせる定石系に強いのだ。
だから、羽生さんは、定石系を離れ、力将棋に持ち込んだ。
そうすると、最初から消費時間が増え、早めに1分将棋になった。
そうなると、羽生さんに真剣勝負で勝てる人はいない。 渡辺明を除いて。
羽生さんは、力を緩めることなく、容赦なく4連勝した。
森内さんも、去年勝率7割、竜王戦で難敵渡辺明を破り、大活躍。
本も出版した。 忙しかっただろう。 
十分研究する時間も取れなかったのではないかな。
そして、精神的に満たされたものがあって、必死さも欠けていたのではないかと思う。
 そして、今回の棋聖戦。
棋聖戦は、持ち時間4時間と短い。
もう羽生名人の土俵なので、定石系だろうと何だろうと、羽生名人大有利は変わらない。
そして、予想通り、羽生名人が2連勝を決めた。
このままいくと、秋の竜王戦も奪取する可能性大。
前人未到の永世7冠達成がありうる、と思う。

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