大阪府の吉村洋文知事が４日午後の会見で、うがい薬の成分「ポビドンヨード」で新型コロナウイルス感染症の治療効果が期待できることを確認したと発表した。
大阪はびきの医療センターの臨床研究で、同成分を含んだうがい薬を使うことでコロナの陽性者が減少していくとの知見が得られたことを紹介。
具体的には、軽症患者41人に１日４回うがいをさせたところ４日目にはポビドンヨードを含むうがい薬を使っていないグループの陽性率が40％だったのに対し、同成分を含むうがい薬を使ったグループは9.5％に低下したという。
ポビドンヨードはヨウ素の酸化作用を利用した抗微生物成分で、殺菌消毒剤の影響を受けにくいと言われている微生物や細菌に対しても効力を発揮するという。
吉村知事は、またぶち込んできたねえ。
この話を聞くと、うがい薬でコロナウィルスが治る、凄いと思ってしまう。
しかし、早速反論記事も出てきた。
ポビドンヨードは確かに、細菌やウイルスをつよく叩く効果があります。
しかし、ポビドンヨードは強力な殺菌性ゆえに、のどや口の中にもともといる『正常な細菌』をも叩いてしまい、さらには粘膜なども痛めてしまうからと考えられています。強すぎるゆえに『総合的には効果が相殺されてしまう』のですね。
また、一般的に、ポビドンヨードのうがい薬の安全性は高いと考えられますが、長期使用に関しては甲状腺機能を障害する可能性が指摘されています。
今回の報道をみるかぎり分かることはひとつです。
『ポビドンヨードによるうがいをすると、一時的に唾液（つば）の中の新型コロナの量が減るということ』です。
『唾液（つば）の検体でPCR検査が陰性化すること』と、『新型コロナによる悪化を防ぐか』は、似ていますが、同じではないということです。
『鼻で検査をしたら陽性にならないんでしょうか？』
分かりやすい記事で良かったが、逆にポビドンヨードの有効性について、理解を深めることが出来た。
ここで、コロナウィルスは体の中のどこにいるのか？という疑問が湧く。
コロナウィルスは、目・鼻・口内の粘膜から体内に侵入してくる。
そして、重症化するのは、
・肺炎の悪化による急性の呼吸不全
・血栓ができて血管が詰まるケース
・免疫の暴走で多くの臓器が機能しなくなるケース
ということは、喉奥から肺に入ったり、粘膜から血液中に入ったりするのだろう。
肺に入って、重症化するのが、日本では一番多いそうだ。
そして、唾液を用いたPCR検査、LAMP法検査、抗原定量検査と、鼻咽頭ぬぐい液を用いたPCR検査の結果について、高い一致率が確認されている。
鼻咽頭にいるウィルスは、唾液中にも出てくると考えて間違いないだろう。 両者はつながっていると考えていいんだと思う。
さて、ポビドンヨードで口内のコロナウィルスを殺菌出来ているのは間違いないだろう。
それが、鼻咽頭まで届いているかだね。 それは、鼻咽頭ぬぐい液を用いたPCR検査もやればはっきりするだろう。
しかし、ウィルス量は減っているから、特に肺に侵入するウィルスは減らせていると現時点でも判断出来ると思う。
だから、効果があるのではないかと思う。
そして、もっと効果が期待出来るのは、感染拡大の予防。
唾が飛んで、エアロゾル感染したり、付着した唾に触って感染することが多いのだから、唾内のウィルスを減らせるポビドンヨードの効果は絶大な物があるのではないかと期待される。
これは、もしかして、救世主になる可能性があるのでは？
治療というより、感染拡大予防で。
臨床研究自体は途中結果の発表みたいで、吉村知事の勇み足的な指摘もあるが、効果がある可能性があるんだから、やれることはやるべきだよ。 感染爆発が起こっているんだから、むしろ大至急でやれという感じだね。
害はほとんどないんだし。
もっとも、ポビドンヨードのうがい薬が、早速薬局で売り切れてるみたいだね。
製造元の明治ＨＤは、２月以降ずっとフル生産を続けており、これ以上増やすのは難しいことから、今後も品薄な状態が続く可能性はあると話している。
これは、厄介だね。
マスクに続いて、ポビドンヨードのうがい薬も国が動いて、大増産の号令をかけるべきだね。
たとえ、効果がないことが判明しても（全くないことはありえないと思うが）、今までの風邪用に使えるわけだから、無駄になるわけでもなし。 感染拡大による経済的損失を考えたら、ポビドンヨードのうがい薬の作りすぎの無駄のリスクなんて、知れてると思うけどね。