最年少プロ棋士の藤井聡太四段が、デビュー以来、23連勝と驀進中。
上には、神谷広志八段の28連勝、丸山忠久九段の24連勝があるのみ。
昨日、叡王戦で1局目で梶浦宏孝四段、2局目で都成竜馬四段と対戦した。
ニコ生で見に行ったら、弾き出されてしまった。
どこかでやってないかと調べたら、youtubeで将棋実況チャンネル【クロノ】で実況中継をやってくれていた。
プロじゃないけど、将棋の強い人が、ソフトの指す手を参考に解説しながら、実況するというスタイル。
こういうのが、流行っているみたいだね。 ソフトがあるからプロの将棋を解説できる。
しかも、視聴者のコメントにイチイチ答えながら、雑談までする。 素人とは思えん。
凄い時代になったものだよ。
梶浦宏孝四段戦は、角換わりの将棋(棋譜)。
何と言うか、互角の序盤から中盤で少しずつ優位になり、盤石の終盤でトドメを刺す。
安定の勝ち。 強い。 負ける気がしないね。 これで、24連勝で、丸山忠久九段に並ぶ。
次は、都成竜馬四段戦。
都成竜馬四段の先手で中飛車に振った(棋譜)。
いつの間にか、藤井四段が良くなる。
途中、藤井四段の飛車が詰まされ、歩で取られる場面があったが、角を使って逆襲、飛車を捨てて大優位まで持っていったか、すげえ読みだなと思ったのだが、後で誤算がありましたと言ってたらしいので、そこまで凄くはなかったみたい。 でも、飛車を詰まされても全然焦ってなかったけどねえ。
最後は、押し切って完勝した。 こでれ、25連勝。 単独2位に躍り出た。
残るは、神谷広志八段の28連勝。
こんだけ強いと、イケそうな感じだ。
次は、15日の順位戦C級2組で、瀬川晶司五段と対局、その次はアマ、28連勝目は澤田真吾六段、ここが難敵。
まだまだ楽しめそう。
藤井四段の面白いインタビュー記事を読んだ(こちら)。
その中で、
「仮に勝率7割の実力があったとしても20連勝する確率は0・1%もないようです。僕はおそらく推定勝率6割もないでしょうから、ものすごく低い確率で勝っていることになりますよね。(歴代最多連勝の)神谷(広志八段)先生は飛び抜けて28連勝ですからね…。考えられないような記録です」
と語っている。
確かに。 面白いので、自分も計算してみた。
25連勝する確率は、勝率0.83でやっと1%、勝率0.89で5%、勝率0.91で10%だ。
勝率0.91でやっと実際に起こり得る数値になった。
10回やって1回負ける程度か。 凄いな。
インタビューのこの部分も気になるね。
序盤と中盤については「粗削り」という評価が棋士間では多かった。一変したのは昨年5月、コンピューターソフトを研究に用いるようになってから。以降、爆発的な強さを盤上に表現し始める。
「指し手に具体的な評価値が出るのは今までの将棋観からすると革命的で、(勝負のカギを握る)形勢判断を客観的に見られるようになりました。今後も活用していきたいです」
コンピューターソフトを研究に用いるようになって、わずか1年でこれだけ序中盤が強くなったのか、速いな。
羽生3冠は、終盤の詰みの確認にのみ、コンピューターソフトを使っているという話だけど、プロでも序中盤にも有効ということか。 寂しい話だけど。
これから、一挙にコンピューターソフトを使った序中盤研究が広がりそうだな。