ピケティの処方箋。 (3)

 今や大人気の経済学者ピケティの「21世紀の資本」、その中身の紹介の三弾。

日本の所得シェアの近年の推移について、
90年代から下位90%の人達の所得が減っているのが顕著である。
非正規社員の人達が増えたのが原因の模様。
上位1%と5%の所得シェアが増えているけど、額は変わらないから、下位90%の人達の所得額が減ってるのが、本質。

アベノミクスの影響が知りたいところだが、近々のデータは掲載されていなかった。

 ピケティは、格差社会への処方箋についても、書いている。
世界的な資本課税を導入するというもの。
世界的な、というのは、ある国だけでやっても、富裕層はその国から逃げ出すだけだから。
しかし、そんなことは不可能といって言いだろう。

どのくらいの金持ちから課税するのか、興味があることだけど、純資産(資本-債務)が100万ユーロ(約1.35億円)以上からで1%の課税。最高で10%の課税という案。
しかも、この課税で社会保障が賄えるとかの額になるわけでもないみたい。
ただ、このまま放っておいたら、益々広がる格差を抑制するというのが、目的みたいだ。
要は、資本収益率rと経済成長率gの関係をr>gから、r=gにしようということだろう。

 基本的に賛成だけど、自分の意見としては、もっといいのは、相続税を高くすることだと思う。
相続税が高くて子供に資産を残せないとなれば、生きてる間に、お金を使うことになる。
そうすれば、お金が色々な人に回る事になる。
そして頑張った人は、生きている間は、あまり税金を取られずに済むので、労働に対する対価の満足感も得ることができる。
子供は、頑張らなければ、金持ちになれないことになるので、平等な競争社会が形成されることになる。
これがベストだと思うけどなあ。

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