何か魚の値段が高いなあと感じている。
実際、10数年前に比べて、サンマや鮭やイカは1.7倍、マグロは1.3倍、ホッケは1.8倍という具合に値上がりしているそうだ。
その理由がわかった。
世界の水揚げ量は増えているのに、日本の水揚げ量は1985年をピークに1/3にまで減っている。
こんなに減っているとは。
では、輸入が増えているのかなあと思ったら、輸入量も減っている。
しかし、輸入金額は増えている。
ということは、水揚げも輸入も減っていたら、魚の価格は高くなるはずだ。
養殖も増えていないそうだし。
日本の漁獲量が減っている一番の原因が、乱獲による水産資源の激減。
先進国では、魚ごとに漁獲可能量を調査により把握していて、それに基づいて漁獲枠を地域や船ごとに割り当てている。
しかし、日本ではわずかに8種類の魚しか、管理していない。
早い者勝ちで取り放題だから、水産資源が減るはずだと。
日本は、小規模漁師が多くて、大型船が異常に少ない。
98%が小型船て、先進国日本ではありえないだろう。
漁業権で漁師たちが企業を国内漁業から排除しているから、遠洋以外に企業がほとんどない。
そして高齢化が進んでいるから、衰退の一途を辿っている。 酷い話だ。
農家と同じく既得権益にしがみついている悪例だな。
おまけに、魚の価格の70%が中間経費に持っていかれている。
水産物の価格構造
これじゃあ、漁師の取り分が少なすぎる。
おまけに魚の流通過程の記録が残っていない。
食品には今や必須のトレーサビリティの概念が全くないそうだ。
何か、いつの間にか酷いことになっているみたいだ。
さらに漁師の高齢化が進んで、にっちもさっちもいかなくなった時にやっとこさ、企業が漁業をやれるようになって、近代的な漁業になるのかもしれない。
それまでは、高くなる一方なのかな。