奈良国立博物館で、「聖地 南山城」を見てきた。
京都府の最南部、奈良市に隣接する地域は旧国名の山城国にちなんで、いま「南山城(みなみやましろ)」と呼ばれています。なだらかな山間を木津川が流れる風光明媚な地であり、仏教の伝来後、7世紀にはこの地域でも寺院の建立がはじまりました。
本展は、浄瑠璃寺九体阿弥陀像のうち2躯を修理後初公開するとともに、南山城とその周辺地域の寺社に伝わる仏像や神像等を展示する。
神雄寺跡の奈良三彩陶器の破片に驚いたね。 こんなのがあったんだね。 奈良三彩は、唐三彩をまねてつくられた日本最古の施釉陶器だそうな。
南山城については、そこそこ山には登っているけど、寺院の知識がないので、解説文を丁寧に読みながら見ていく。
・寿宝寺の降三世明王立像
これは、素晴らしい仏像。 力感があるし、バランスが取れてる。
驚いたのは、明王が人を踏みつけて立っていること。 普通は、鬼を踏みつけてるのに。 こんなのは、初めて見たよ。
同じく寿宝寺の千手観音立像も、いい。 千手は、でかすぎて普通異物にしか見えないもんだけど、この仏像ではバランス良く付けられていて、いい仏像だね。
・十二神将立像
[子神~戌神]鎌倉時代(13世紀)、[亥神]鎌倉時代 安貞2年(1228)
十二神将と言えば、決まり切ったポーズを取っている印象があるんだけど、この十二神将は、実際の戦いの時に取るポーズを表現していて、面白かった。 そして、表情がとても豊かで、実戦時の表情を採用している。
特に左側に陳列されていた、午神~亥神が傑作だったね。 さすがのリアリティがある鎌倉彫刻だった。
池のハスはまだ、蕾だった。