「琳派 京を彩る」  ~京都国立博物館~

 京都国立博物館で、琳派誕生400年記念「琳派 京を彩る」を見てきた。
本展は、光悦が徳川家康から鷹峯の地を拝領して400年となることを記念し、琳派誕生の地である京都において初めて開催される本格的な琳派展です、とのこと。

 本阿弥光悦、俵屋宗達、尾形光琳・乾山、酒井抱一とつらなる琳派の芸術家の作品の数々。
国宝・重文の作品がずらりとならぶ超豪華な展覧会だ。
中でも、俵屋宗達は超一流。
楽しみにしてた。
迷岳 002a (640x480)

 最初に光悦の作品の数々。
書と刀は分からないからなあ。
国宝の「舟橋蒔絵硯箱」は凄いね。

次は、光悦と宗達のコラボ。
★「四季草花下絵千載集和歌巻」 本阿弥光悦筆・俵屋宗達画
千鳥と松の描かれた巻が良かった。

鶴下絵三十六歌仙和歌巻 (640x383)
★「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」 本阿弥光悦筆・俵屋宗達画
 これは、絶品。
鶴の群舞いが美しい。
しかも、群れている所から飛び立って、海を渡り、彼の地に降り立つ、というストーリーがある。
巻の半ばだったかなあ、ぞんざいに描かれた部分もあったが。
かつて見た「鹿下絵新古今集和歌巻」と双璧だなあ。 これは、後期展示だけど。

次は、宗達のコーナー。
★国宝 「蓮池水禽図」 俵屋宗達
奈良博で見たような気がするが、見るのは2度目かな。
宗達にしては、しぶい。
しわが多いし、もうちょっと墨跡が濃ければなあ。

舞楽図 (640x290)
★「舞楽図屛風」 俵屋宗達
これも、「国宝 醍醐寺のすべて」展で見て、2度目。
これは、生で見た方が、踊り手が大きく感じられて、いい。
何とも、象徴的な絵。
何か深い意味を持っているような、そういう気にさせる絵である。

唐獅子図杉戸絵 (640x462)
★「唐獅子図杉戸絵」 俵屋宗達
何とも面白いポーズ。
けど、唐獅子図と言えば、狩野永徳。
あれを見た時の圧倒的感動に比べればなあ。

★「草花図襖」
極めて優れた写実的な絵。
金地に紅い花が美しい。
構図も素晴らしい。
宗達の絵とは思えないが。

★「風神雷神図屛風」 俵屋宗達
★「風神雷神図屛風」 尾形光琳筆
生で見るのは、宗達のが2度目。
2000年の東博での「日本国宝展」で見た。
宗達の方がいいね。
ただ、TVや画像でかなり見てるので、改めて感想を持つのが難しい。
ただ、じっと見るだけ。

★「夏秋草図屛風」  酒井抱一筆
この絵も、2011年の姫路市立美術館での「酒井抱一展」で見た。
その抱一展でこの絵が圧倒的に美しかった。
尾形光琳の「風神雷神図」屏風の裏に書いた、抱一一世一代の作品。
雷神に対応した雨に打たれる夏草、風神に対応した風に吹かれる秋草、という趣向、銀地に描いている渋さも素晴らしい。

 俵屋宗達を中心に琳派を堪能できる展覧会だった。
ただ、光琳の代表作は展示されてなかった。
『燕子花図』と『紅白梅図』は貸してくれなかったんだろうな、残念。

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