実質GDPは、2015年中は停滞していた。
一方で、海外投資による収入の第一次所得収支がすごく伸びていた。
日本は海外生産等で儲ける先進国型の経済に転換しているのに、海外投資を含まないGDPだけ見ていてもしょうがない。
海外投資を含んだ指標でGNIというのがある。
実質GDP:実質国内総生産 一年間に国内で生産される付加価値の実質総額
実質GDI:実質国内総所得 GDPから交易条件の変化で生じる交易利得(あるいは損失)を加減したもの
実質GNI:実質国民総所得 上記GDI に対外的な所得(主に配当と利息)の受取と支払のネット(つまり国際収支上の所得収支)を加えたもの (昔はこれがGNPと呼ばれていた)
これをグラフ化してみた。
実質GNIと実質GDPの推移。
これを見ると、2015年中は実質GDPは停滞してたけど、実質GNIは着実に伸びている。
納得。
2015年は、前年比2.5%の成長で目標を達していると言える。
ついでに、もう少し過去も見てみると、
実質GNIと実質GDPの推移。
どう考えても、実質GNI>実質GDPのはずなんだけど、リーマンショック以来逆転してたんだね。
交易利得が、結構マイナスだったんだろう。
それが、2015年には従来に戻ったのかな。
ちなみに、実質GDIは1.9%成長で、実質GNIは2.5%だから、純粋に対外的な所得も成長している。
日本経済は停滞感があるけど、マスコミのせいじゃないかな。
実際には、大分良くなってきている。
消費税増税で少し勢いがそがれていたけど、消費税増税の2年半延期で、本格回復しだすんじゃないかな。