米国の8月財政収支改善に見られる米国経済の回復。

 8月の米財政赤字、前年から半減というニュースが金曜あった(こちら)。
半減というのは、凄い。
前年がばかでかかった可能性もあるが。

 米国の経済状況についてわかりやくくデータで説明してくれる記事に出くわしたので、紹介を(こちら2)。
必見だと思う。

 米国の国際収支は、90年代後半から赤字が急増してきたが、2006年から減少してきている。
サービス収支・一次所得収支・資本収支は黒字だけど、貿易収支は大赤字で、トータルの国際収支は、赤字。

 貿易収支の最大の赤字要因だった、工業原材料のネット貿易赤字は、米国内のシェールオイル・ガス開発の拡大によって、化石燃料輸入額が減少していることによる。

 サービス収支でネット黒字だったのは、知財使用料(54%黒字拡大)・旅行(227%黒字拡大)・金融サービス(97%黒字拡大)・その他ビジネスサービス(50%黒字拡大)

 一次所得収支黒字はやはり2007年から拡大基調に転じ、7年間で3.6倍に拡大した。
直接投資所得収支黒字が資産運用所得収支赤字を大きく上回っていることによって実現されている。

 米国は毎年の経常収支赤字分だけ対外債務を拡大し続けています。しかし、それでも借りている資金に対する支払所得よりも外国に投資している資産からの受取所得の方が大きくなっています。
経常収支赤字を外国からの借金を増やすことでまかない続けられるのは、米国が基軸通貨国であることだけでなく、(あるいはそれよりも)米国の対外直接投資のリターン率が米国の資金調達コストを大きく上回っているからです。つまり、金融力(投資力)の国際的優位が米国の消費拡大を資金面から支えているということがいえます。

 この指摘はとても重要。
これだけの赤字でやってこられてるのは、赤字分を外国からの借金でまかない、その金で海外投資をして、リターンで上回っているということ。
この力が衰えたら、米国のピンチなので、頭に入れておかないと。

 データからわかる結論は、
シェールガス・オイル開発の進展によって米国の貿易収支赤字は大きく縮小していますし、更に縮小していく可能性があります。また、無視できないのは、サービス貿易収支黒字と一時所得収支黒字の拡大です。これらは、知財や観光や教育や金融などの米国の国際的競争力の強さによって生み出されています。これらによって、米国の経常収支赤字は今後も縮小を続けるものと考えられ、もしかすると黒字に転換することもあるかもしれません。
とのことです。

 引用ばっかりになったけど、この記事はデータ豊富でわかりやすかった。
こういうデータを見ると、米国は9月に利上げしそうに思える。

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