行者還岳 2007/6/2

 大峯山脈にある行者還岳に登った。梅雨入り直前の気持ちのよい晴れ日になった。みずみずしい新緑とシロヤシオ、シャクナゲ、クサタチバナ、ヒメレンゲの花々が楽しめ、中々得がたい山登りとなった。
 大川口から吊橋を渡り、急坂を登っていった。尾根に出ると、ガイド本では鉄塔に出会うはずなのだがそういう物はなく、戸惑った。撤去されたのだろうか?そこからは、弥山や大普賢岳への展望が開け気持ちよい。しばらく尾根を歩いた後、斜面を歩く。勾配はないのだが歩き辛く、少し疲れた。小屋に着く。えらくきれいな小屋だ。そこから頂上に向かって歩いていると、二十名くらいの行者さんの団体に会った。白の行者着に黄色の襷が華やかであった。気を使って道を開けてくれるし、挨拶の声も元気がよく、眼がきらきらとしていて、気持ちが入っているなあと思った。通り過ぎてしばらくすると、法螺貝のブオーという音が聞こえてきた。うーんここは奥駆道なんだなあ、いいものを見させてもらったという感じである。
 ハシゴを登り終わると、なだらかな斜面が広がる。開けていて気持ちが良い。シロヤシオが白い花を咲かせている。小ぶりのツツジという感じで、それほどの華やかさはないが、サルスベリのような幹をしており全体的に風情がある。頂上になると、シャクナゲがピンクの花を咲かせていた。頂上は見晴らしがなく、陰気な感じがする。ここで飯を食う気にはなれなかった。ガイド本に書かれた通り、少し東へ行き岩頭に出ると、その絶壁の上からは素晴らしい景色が広がっていた。下に広がる広大な緑の樹海が、緑鮮やかで生々しく感じられた。斜め下に小屋も見え、先ほどの行者さん達がいた。
 頂上を離れ、南へ向かう尾根道を歩いた。2kmくらい続く尾根道は歩きやすいし、植生が変化し、非常に良かった。尾根歩きは、頂上からの展望に次いで大好きである。展望の良いササ原の尾根歩きが一番だが、木々がほどよくまばらに生えている中をゆったりと歩き、所々展望が広がる尾根道もいい。ここはそうだ。ブナやカエデの木々があり、バイケイソウの大群落があり、クサタチバナの群落が白い可憐な花を咲かせていた。コケむした露岩や木があるところを通り抜けると、見晴らしが良くなり、東方に大台ケ原の山並みが見渡せた。ヒメレンゲの黄色い可憐な花も見れた。尾根道を登りきると、行者還トンネル西口への分岐に出会った。そこからの下りは、急で風情もない。ただただ降りていると、水の音が聞こえてきて、急に駐車場が見えてきて、到着した。そこからは、あらかじめ止めて置いた自転車で大川口まで下った。

Axhskyzc

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