仙ヶ岳登山の記事(1)~(4)のまとめです。
鈴鹿山脈の南部にある仙ヶ岳に登った(2014/05/30)。
鈴鹿ICで降りて、30分ほどで石水渓口の先の林道の車止めの所に着いた。
林道の最後5分ほどは、悪路である。
この駐車スペースの右に見える林道を登っていく。
30くらいかかって、林道の終点に到着。
登山道を10分ほどで、南尾根ルートと白谷ルートの分岐に出会う。
登りは、右の南尾根ルートを行く。 急勾配が多く、また岩峰を歩くルートを登りに選択する。
しばらくは、沢沿いの道を登っていく。
標高600~700mは、急登でしんどい。
やっとこさ、720mの不動明王への別れの鞍部に到着。 一休み。
鞍部を右に少し登ると、岩をくりぬいて、不動明王が安置されていた。
一応、拝んでから写真を撮る。
右手の岩をよじ登ると、地蔵さんがあり、対面にこれから登る岩峰が間近に見える。
鞍部に戻り、この岩峰を登る。
ここからは、潅木の茂る、やせ尾根の道と岩場を歩いていく。
厳しい箇所はないのだが、歩くのに神経を使い、結局、東峰まで1時間50分歩く事になった。 思っていたより結構疲れた。 尾根の途中で昼飯は済ませた。
正面に、これから進んでいく、840m、920m、東峰の三つのピークが見える。
東方には、尾根の向こうに野登山が見える。
この岩峰は、美しい。 910mのピーク。
西に見える、御所平の平坦な頂きが、開放的でいいなあ。
920mのピークを過ぎると、目の前に東峰とその頂きに仙の石が見えた。
このあたりで、美しく咲き誇るベニドウダンが迎えてくれ、
そして歩きやすい道となり、ぐっと、くつろげた。
先ほど見上げた、仙の石。
いかにも不安定だが、左右の岩が支えてくれているのだろう。
野登山から合流してくる道に入らず、ちょっと歩くと、森の中のような東峰に到着。
さらにちょっと奥に行くと、視界が開けるが、足元が崩落しているので要注意。
ここから西峰が望める。
ちょっと戻って、西峰へと向かう。細い尾根を下って西谷への別れをやり過ごして、少し登ると、少し狭いが開放的な西峰に到着した。
この頂上の感じは、好きだなあ。 木があまり生えていない。
しかし、ここでもベニドウダンが咲いていて、目を楽しませてくれた。
少し、木があるのが、何もないよりいい。
また、六畳くらいの広さが、狭すぎず、広すぎず、頂上感があって良かった。
北に鈴鹿山系の山々が見える。 登ったことのある山々が懐かしい。
東峰と登ってきた南尾根ルートが、新緑に溢れていて美しい。
結構長くて、凹凸があるように見える。 疲れるはずだ。
東峰の崩れていた箇所が見える。 あそこから、西峰を見ていたんだな。
東峰からの尾根道を戻り、右の白谷コースへの道を下る。
急勾配を沢まで下る。
石の多い中を、渡渉を繰り返しながら、下っていく。
標高620mで広々とした河原にやっと出た。 ここから楽になると思っていたら、
ここは、堰堤の上で、左側からまた一気に沢まで降りるのだが、急で枯葉で滑りやすくて、嫌になった。
これが、堰堤。 普通、こういう所は、降りずに、沢を見下ろす高さに道が続いていくものだが。
ここは、御所谷分岐。 左手を行く。
ここは、右に行ってしまうよね。
すぐ、似たような場所。
左手の沢に降りる方へも、赤いテープがぶら下がっている。
標識がないが、ここが地形図の別れかなと思って、左手の沢に降りたのだが、沢を渡れそうもない。 おかしいなあ、と思って、戻って別れを右に進むと、北西に進んで行ってしまう。 そういえば、先ほども(前の写真)、沢へ降りれそうな所があったな、と戻る。
この白谷コースと書かれた白い標識は、左手が白谷コースということか、これは分かりにくいぞ。 手前と向こうで白谷コースの道と思ってしまう。 この白谷コースという標識はやたらと出てくるからそのまま進んでしまう。 結局、ここから沢を渡ることができたし、向こう岸に道が続いていた。
梯子が二つ並んで見えた(写真はひとつしか取れず)。 意味がわからなかった。
こんなの初めて見た。 梯子で沢へ一旦降りて、また隣の梯子で上の道に登るのだ。
沢の上の道が途切れて、苦肉の策なのだな。
この辺りからは、道は歩きやすくなるのだが、何箇所か谷を渡る木の橋の上を歩くのだが、木がいかにも腐っていて、恐ろしい。しかも谷が深いので、これが崩れたら、かなり危ない。 道に枯葉が溜まっている箇所が多くて滑るのに気を使うし、木の橋は崩れそうでメンテナンスされていないし、多分人があまり来なくなっているのだろう。
まあ、気疲れしながらも、延々と歩き続けて、やっとこさ、南尾根コースと白谷コースの分岐にたどり着いた。 疲れたせいか、単調な林道も長く感じた。 やっとこさ、駐車スペースに到着。
仙ヶ岳は、予想よりかなり疲れる登山となった。
尾根歩きも結構気疲れたした。 鈴鹿特有の花崗岩の砂は滑りやすい。 下りは楽になると思ったのだが、沢で石の上をかなり歩かなければならないし、渡渉回数も多かった。枯葉で滑りやすい箇所もあったし、いかにも崩れそうな橋も怖くて、精神的に疲れの溜まる山歩きであった。
眺望の良かったのと、ベニドウダンの赤い房状の花が美しかったのが救いだ。
寝不足で体調があまり良くなかったせいか、コメントが少しネガティブになったかな。
車で林道を降りた所で、茶畑から、山を振り返った。
左が仙ヶ岳、右が野登山、そして、手前に美しい茶畑。
(コースタイム)
駐車場10:20 → 南尾根と白谷コースの分岐11:00 → 12:00不動明王への分岐12:10 → 不動明王への分岐に戻る12:20 → 12:50昼食13:15 → 東峰14:35 → 14:50西峰15:05 → 白谷コースへの分岐15:15 → 御所谷分岐16:55 → 南尾根と白谷コースの分岐17:50 → 駐車場18:20
昼食休憩等を含むが、8時間もかかった。
ガイド本の時間より、3時間近くのタイムオーバー。
結構歩きにくいのと(鈴鹿山系の他の山も歩きにくかった記憶がある)、体調不良が原因かなあ。 時間は余裕をみておいた方がいいかも。 日が落ちて暗くなっていたら、危なかったかも。
A地点の美しい岩峰です。 地形図に岩記号が見られます。
B地点の西峰頂上から見た南尾根コースです。
小さなピークの連なりが、新緑と共に、見ていて愛着を感じる。
C地点の河原です。
地形図の等高線がぐっと縦と横に広がっていて、河原になっているのが理解できます。
しかし、実際に来て見ると、地形図で予想するより、大きく平坦な河原で、少し驚きます。
今回の仙ヶ岳の登山で目に付いた樹木を、その場所と共に紹介します。
ヤマザクラだと思います(H地点)。
この樹皮の、地衣類、蘚苔類がついて斑になっている様子で、ブナと思ったのですが、
この葉を図鑑で調べると、どうやら、ヤマザクラのようです。自信ありませんが。
今まで、こういう斑の樹皮を見ると、ブナと思っていたのですが、葉を見て判断する必要が、ありますね。 けど、ブナの葉は、高いところに生えているので、手に取って調べられないのが、やっかいだけど。
リョウブもこの辺りに生えています(H地点)。
リョウブの葉です。
さて、真打登場。 ベニドウダンです(I地点)。
ベニドウダンの赤い房状の花が、首部を垂れて、なんともしおらしく美しい。
ベニドウダンの葉です。
ベニドウダンの樹皮です。
結構、群落になっているのですよ。
白っぽいのもあって、これも美しい。 サラサドウダンかな。
別品種かもと知っていれば、葉を持ち帰って、詳しく調べたのだが。
西峰の頂上でも、咲いていました。