白山(1) 07/10/05

 石川県の白山に登った。福井北ICから国道を行き、別当出会手前の駐車場に車を止めた。平日なので奥まで入れた。途中狭い所もあるので、週末の交通規制はしょうがないところであろう。
 砂防新道を登り始めてしばらくすると、霧で景色が見えない。しょうがないので、周りの木々を見ながら、ひたすら登ることに専念する。さすがに登山客が多いだけあって、道は整備され非常に歩きやすい。45分ほどで中飯場に着き、昼飯を食べる。甚之助小屋、南竜分岐と過ぎ、延命水のあたりで、霧が晴れ始めた。山の斜面が色づき始めているが、まだまだの感じだ。ここの登りは石段になっているが、段差が小さく、丸みを帯びてとても登りやすい。黒ボコ岩という大きな二つの岩に着く。ここをくぐり抜けると、弥陀ヶ原という別世界が広がっている。この時には、青空が広がり、素晴らしい景色となった。広い草原とその向こうに白山がそのなだらかな白い山容を見せていた。ベンチに仰向けに寝転がると、青い空とかすかに白い雲だけの世界となった。ああ、こんなに素晴らしい空は、何年振りだろう。秋の澄んだ空気と高山で近いせいか、透きとおった空である。四方を見渡すと、あちこちで色々な形の雲が浮かんでいる。
 弥陀ヶ原を通り抜け、岩場の五葉坂を登ると、室堂だ。大きな赤茶色の山小屋が並んでいる。この山小屋が弥陀ヶ原から見えないのが景観的にいいし、また山小屋の色、形もなかなかシックでよい。宿泊の手続きをする。アンチャンに今日はどれくらい客がいるのと聞くと、この時期の平日は少なくて、今日は30人くらいだけど、明日の土曜は500人と聞いて、今日来て良かったと心底思った。3:30頃着いたので、夕食までのあいだ、あたりの景色を楽しむ。室堂からは、眼下に弥陀ヶ原、眼前に別山がそびえ、素晴らしいの一言だ。石に腰掛けて、ただぼんやりと、雲の形の変わっていくのや、山肌の陰影が濃くなっていくのを見る。こうやって、山で時間を気にせず、ただただ景色に見とれるのは、初めてだ。いいもんだ。
 5時から夕飯を食べる。まあ、イケル。なめこの味噌汁がうまかった。ゴミが出ないように残さず食べる。外に出ると日没だ。夕焼けの白山と厚い雲間に沈んでいく夕日を愛でる。後は寝るだけだ。8時消灯。トイレは別棟なので、外の真っ暗の中を歩くことになる。ヘッドライトを常備しておいて良かった。ふと見上げると、満天の星空だ。うーん、こんな星空を見るのも、ほんとに久し振りだ。おやすみ。
 写真は、室堂から見た夕焼けの白山。

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