福井県の浄法寺山に登った。車で福井北ICから30分ほどで旅行村に着いた。登山口が旅行村で施設とかがあるため、冠岳コースから登るつもりが、間違ってツツジガ原コースから登る羽目になってしまった。30分ほどでしし岩という見晴らしの良い大きな岩に着く。こいつには、どのバカヤローが描いたのか赤いペンキで、でっかくしし岩とかかれており風情もくそもあったものでない。しかし、上に登って、九頭竜川の景色を楽しむ。さらに岩場を登って稜線に上がると、ツツジガ原というなだらかな原っぱに出た。ところどころ視界が開け、気持ちの良いところである。しばらく行くと、びんつけ地蔵という小さなお地蔵さんがある。ここが、この稜線で一番眺めの良いところで、お地蔵さんが九頭竜川を眺めることができるようになっている。このお地蔵さんのいわれがくせものだ。村の女子が、九頭竜川の主である竜に見初められ、嫁ぐことになる。その後、二人して実家に帰った時、食事をしているところを絶対見ないようにと言われていたのに、両親が覗いてみると、二人とも竜の姿をしていた。見られた二人は、昇天していってしまい、哀れに思った村人たちがこのお地蔵さんを置いたというものである。どこか美しい話になっているが、真相は、洪水を繰り返す九頭竜川に人身御供として捧げられた女子を申し訳なく思ってというところであろう。進んでいくと、冠岳に着いた。真正面に谷を挟んで浄法寺山の頂が見える。稜線を一時間ばかり歩くと、浄法寺山の頂に着いた。頂上には、展望台が設置されており、360度の展望が楽しめるようになっている。丈競山や来週登る予定の大日山、福井平野を流れる九頭竜川や日本海を眺めることができる。ベンチに寝転がって時々空を眺め至福のときを過ごす。帰りは、冠岳まで戻った後、今度は、冠岳コースを降りる。地図で見ると、急坂なので、登りで行きたかったのだが、予想以上に急坂で、足がガクガクになり、嫌気がさしはじめたところでやっと登山口に着いた。
写真は、尾根道から見た九頭竜川。