トランプ米政権は23日、中国の知的財産権侵害への対抗措置として制裁関税の第2弾を発動した。
新たに年160億ドル(約1兆7600億円)相当の中国製品に25%の追加関税を課し、第1弾と合わせた制裁規模は約500億ドル相当。
米中貿易戦争が第二段階へと進んだ。 今までの経緯は、
6月16日 – アメリカ側が中国から輸入される自動車や情報技術製品、ロボットなど1,102品目に対し、7月6日から段階的に500億ドル規模の追加関税措置を行うと発表。
7月6日 – アメリカが中国から輸入される818品目に対して340億ドル規模の追加関税措置を発効。 残り160億ドル。
7月10日 – アメリカは中国の報復関税に対する追加措置として、中国からの衣料品や食料品など6,031品目に対し2,000億ドル規模の追加関税を検討することを発表。10%の追加関税は一般からの意見公募や公聴会が終わる8月30日以降に発効する可能性がある。
中国が報復すれば、さらに同額の2000億ドルを積み増すと発表している。これは中国から米国への輸入額とほぼ同額であり、要は全部に追加関税をかける。
8月1日 追加関税率を当初案の10%から25%へ引き上げるよう指示した。
関税率が変更されれば、意見公募の期限は従来の8月30日から9月5日に変更される。
アメリカは、340億ドル規模の25%の追加関税を実施後、残りの160億ドルも実施、発表の通り、計500億ドル規模の25%の追加関税措置を実施したことになる。 有言実行だな。
中国も同規模の報復関税をその都度発動している。
お互い殴り合いをしているので、止まることはないだろう。
次は、9月5日に25%の追加関税を実施することになるだろう。
中国から米国への財の輸出総額は2017年に5,050億ドル、一方、米国から中国への財の輸出総額は1,300億ドル。
だから、アメリカが2,000億ドル規模の追加関税を実施すれば、中国はやり返すことが出来ない。
何か他の方法を捻りださなければならない。 不買運動とか中国国内のアメリカ企業への何らかの嫌がらせだね。
下手なことをすると、アメリカの強烈なしっぺ返しを喰らうことになるから、難しいだろうね。
ここが、ひとつの分岐点になるのかな。 9月初旬に大きな動きがあるかも知れない。
ちなみに、6月16日のアメリカの追加関税措置を行うと発表後の3か国の株価は、
NYダウ。
日経平均。
上海総合指数。
NYダウは、一旦大下落したが、持ち直すどころか上回っている。 アメリカは貿易戦争で良くなると踏んでいるのかな?
日経平均は、いったん持ち直したけど、その後下がっている。
上海総合指数は、悲惨なことに下がりっぱなし。
まあ、株価は正直だな。
株価は、貿易戦争の行方を見誤らないんだろう。