日銀のETF買い入れだけで、株価が上昇していた(株勉)。

 前回の記事(株価の分析(株勉))で、株式購入額が100億円なら、日経平均は25円上昇するという記事を書いた。
z5 (489x296)
横軸が2005年度からの株式売買累計額と買い残の合計額(単位:億円)で、縦軸が日経平均株価
このグラフから、日経平均の上昇額を導いた。

 そこで、今までの日銀によるETF購入額が、日経平均株価にどれだけ影響を与えてきたか、計算してみた。
z1 (371x187)
日経平均株価と日銀によるETF購入額とそれによる推定株価。

 2010年末から日銀によるETF購入が始まっている。
各年度のETF購入額に係数0.25(25円/100億円)を掛けて、株価押し上げ額を計算。
2009年末の日経平均株価10,546円に各年度の株価押し上げ額を足して、推定株価を計算した。
グラフにすると、
z12 (490x298)
日経平均株価と日銀によるETF購入から計算した推定株価。

 これを見ると、両者は結構一致している。
今の日経平均株価の上昇は、日銀によるETF購入が生み出した物だと、はっきりわかる。
こういう結果が出るとは、びっくりだ。
さらに良く見ると、日銀によるETF購入額の効果より、実際の日経平均株価の方が下なのが、がっかりだ。
日銀によるETF購入が呼び水になって、さらに株高になっているのではなく、一般人は、株を売って、株価を下げているようだ。

 だからと言って、日銀が損している訳ではなく、+26,583億円の利益を出している(こちら)。
だから、心配はない。
ただ、それはそれで不思議な気もするのだが。

 ちなみに日銀が一度に購入する金額:365億円は、90円株価を押し上げる。

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