日銀・黒田総裁の記者会見12/19を要約してみる。

 株価の変動を占う場合の最重要事項は、今、日銀の動向であり、日銀・黒田総裁の発言であろう。
その記者会見が12/19にあった。
ニッケイチャンネルで生放送されたみたい。
このサイトでも見れる。
1時間もの長丁場だ。
とても見れたもんじゃない、と思ったが、今株を持ってるから、気持ちが違う。
買う前に勉強するのとは、身の入り方が違う。
それと、見ようと思ったのは、各社のニュース記事を見たけど、要旨が全然つかめなかったからだ。
記者の奴らは、ほんとダメだ。
何か思惑があるのだろう。

 さて、会見の最初の6分は、黒田さんからのプレゼンで、残りは質疑応答。
プレゼンは、メモを見ながら喋っているので、なかなか頭に入ってこない。
質疑応答の方が、生の声なので、面白かった。

プレゼンの内容は、漠然とした物だった。
消費税アップ前の駆け込み需要の反動の減少傾向が見られたこと。
景気が、あらゆる面で、緩やかに回復していること。
余分な要素を取り除くと、物価上昇率は、1%程度であること。
そして、今後もマネタリーベースで年間80兆円の増加をさせる政策を継続すること。
という感じかな。

 要は、目標の物価上昇率2%には、達していないけど、回復兆候は見られ、今までの方針は継続しますよ、ということみたいだ。

 さて、質疑応答から幾つか紹介すると、
・物価上昇と賃金上昇は、リンクしているので、賃金上昇は大きな判断基準の一つである。
・物価の中長期的動向は、需給ギャップと予想物価上昇率で決まる。
 従って、この二つが大きな判断基準。
・10/31には追加緩和したのに、なぜ今回は追加緩和しないのか?(44分頃、この人の質問は良かった。)
10/31は、予想物価上昇率が下がっていたし、デフレマインドが復活しそうだったから、追加緩和した。追加緩和しなければ、逆戻りしていた。
今回は、予想物価上昇率も下がっていなかったし、賃金上昇の傾向も見られたから、しなかった。
ちょっと、予想物価上昇率という言葉が、数値化されない便利な言葉で、怪しげだな。
・日銀は、年間3兆円増加するようETFを購入するが、その基準は日銀が決めている。
実際の買い入れは、信託銀行が、市場の状況を見て、その基準通りに行っている。 
基準は市場の混乱を招くので、話せない。
 要は、いい加減に判断して買っているのではなく、信託銀行が基準通りに、(半ば自動的に)買っているということ。
 この購入は、リスクプレミアムの低下を促す効果を、実際にあげているということ。

 こちらは、いつ追加緩和をしたり、ETFを購入したりするのか、その基準を知りたいんだけど、はっきりは答えないわな、そりゃ。
しかし、大きな判断基準は、需給ギャップと予想物価上昇率と賃金上昇の三つみたい。
ETFの購入基準が、類推できたら、凄い。 勝ち組だな。

(要旨は12月22日(月)にホームページに掲載予定)
次回は、1月21日(水)だそうだ。

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