新・映像の世紀「第6集 あなたのワンカットが世界を変える」を見た。
新・映像の世紀も最終回。
面白かった。
直接知らない昔の話ではなく、2000年以降のリアルタイムで自分も経験してきた出来事だ。
だけど、知らないことが多かった。
そして、とてもうまくまとめられていて、さすがNHKのドキュメンタリーだと思った。
今回は、映像の影響力がテーマだった。
アメリカのワールドトレードセンターへの自爆テロから番組は始まった。
あれから、アフガン戦争、イラク戦争、IS国と繋がっていくのが、改めてわかった。
戦争での銃撃やグァンタナモ刑務所でのイスラム教徒への拷問とか、アメリカも酷いのだが、一方で内部告発により、その真実が暴かれるというのもアメリカの素晴らしい一面だと思った。
これは、なかなか他国が真似のできない一面。
不正と正義の両方が行われる国。
正義もあるから、アメリカは許されていると思う。
番組は、ニュース映像から個人の映像が世界に与えた影響について語っていく。
Youtubeは、2004年、インド洋大津波を映した個人の映像を見て、その圧倒的迫力に驚き、だれでも投稿できるようなサイトを作ろうと創始者が思ったのがきっかけだと言う。
そして、2005年、Youtubeは設立された。
まだ、わずか11年か。
チュニジアのアラブの春は、果物売りの若者が露天での商売を役人が咎められ、焼身自殺を図ったのが発端だった。 その画像がYoutubeに投稿され、抗議デモが広がった。
焼身自殺からわずか1ヶ月で、独裁政権が崩壊した。
そして、エジプトのムバラク政権も同様にわずか3週間で崩壊した。
このアラブの春は、知ってはいたが、一人の若者の焼身自殺が発端だったのは、知らなかった。
ニュースは、当時ちゃんと事実を伝えてくれてたのか、怪しいもんだ。
あと、ロシアからのシリアの映像も衝撃的だった。
都市のビル群がほとんど廃墟になっていた。 まさに廃墟という映像。
これでは、難民が凄い数になるはずだ。
これからの世界は、ジャーナリストだけでなく個人の撮影した映像に動かされていくだろうという話だった。
まさに取るに足らない一人の個人が、資格とか地位とか関係なく力を発揮しうる時代がやってきた。
勿論、多くの人の賛同が得られなければ、話にならないのだが。
そういうのが、真の民主主義なのかもしれない。
自分がこうやってブログを書いて発信できるのも、ありがたいことだ。
昔なら、本という大げさな形になって、とてもできない話だから。
この番組を見て、改めて自分がリアルタイムで見聞きした出来事は、多くの歴史的出来事を含む一つの時代だったんだなと思う。
そして、仕事に集中していたからか、それらの出来事は、なにか他所事のように感じていた気がする。
まだこれからも映像の世紀は続くと思うので、またこういう番組をやって欲しいね。
歴史は振り返る必要がある。