とんでも本、月刊「ムー」が案外面白い。

 雑誌月刊「ムー」は、宇宙人がUFOに乗って地球に来ていたとかいう記事を載せているトンデモ本。
普通なら、お金を出してまで読もうとは思わない。
しかし、dマガジンを契約しているので、無料で読める。
ちょっと読んでみた。

 これが、案外面白いのである。
UFOみたいな話は、すっ飛ばす。
面白いのは、古代文明や埋もれた歴史の話。

 例えば、織田信長は、古代イスラエル人の子孫という記事があった。
信長の先祖は、福井で神官を務めていて、忌部氏だったそうだ。
古代日本において、忌部氏は「祭」を担当していた。
忌部氏の磐境神明神社は、古代イスラエル人の作った礼拝所に似ている。
磐境神明神社は、75人の宮人によって守られていて、75はヤコブがエジプトに移住した時の人数で、聖なる数字で、一致する。とかが根拠として書かれていた。
勿論、ばかばかしい話である。
しかし、色々な事実からの飛躍の激しい推論がバカバカしいのであって、ひとつひとつの事実は中々興味深い。 知らない話が多いから。
信長の先祖が、忌部氏の神官だったというのは、興味深いなあ。
晩年、信長は自ら神になろうとしていたみたいだったけど、これは先祖が神官だったことと関係しているかもしれない。 

 妖怪「土蜘蛛」と謎の渡来人という記事も面白かった。
土蜘蛛といっても良く知らないのだが、昔の物語絵とかで出てきて、源頼光に退治されたりしていて、化け蜘蛛として描かれている。

ところが、日本書紀では、土蜘蛛は女性シャーマンとして描かれているそうだ。 進んだ織物技術を持っていたとも書かれているらしい。 ここから大いなる飛躍が始まるのだが、土蜘蛛とは、蜘蛛を信仰していた人々ではないかと。 そして、中国貴州省にはトン族という人々がいて、蜘蛛の姿をした女神を最高神としているらしい。 土蜘蛛は、古代のトン族の渡来人ではないかと。
この話は、そんなバカなと簡単に否定できる話ではない。
なかなか面白い説だなあと思わせるものがある。
信じるわけではないけど、面白い。

 なるほど、こういうなかなか真面目な記事も混じっているから、ムーは存続できているのかもしれないなあ。

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