我々は、国・地方に現金を支払い(税・社会保険料)、国・地方から現金(年金給付)と現物(医療・介護・教育)を受け取っている。
所得再分配が行われているのだ。
この実情がどうなっているか興味があるところ。
高齢者以外は、現金を収めて、現物サービスを受けているが、高齢者は年金給付を現金で受け、さらに現物サービスを受けているという状況である。
さて、気になるのは、その合計。
現金と現物の合計の年齢分布。
高齢者は勿論、大幅プラスだが、50歳代以外は、そんなにマイナスでなく、とんとんに近いのである。
すなわち、支払った分のサービス(医療・介護・教育)を受けているのである。
これは、意外だった。 若い頃、税金を納めていても、その見返りを得ていたということ。
実感とは全然違うなあ。 まあ、子育て世代はそうなのかもしれない。
50歳台だけ、負担が大きいのか。 なるほど~という感じだな。
しかし、これですんでいるのは、赤字財政のお陰だろうな。
さて、次に所得の大小で所得再分配がどうなっているか気になる所。
所得再分配の収支の所得層依存性。 2004年と2014年。
第1分位~第10分位は、世帯を所得の低い方から並べ、世帯数を10%ずつ等分したグループ。
これは、いい分け方。
低所得層は純受け取りが多く、高所得層は純支払いが多い。
まあ、当然の結果。
しかし、所得中位の人までが、純受け取りが多いのが意外だった。
これは、恵まれているんじゃないだろうか。
そして、注目は、2014年の方が2004年に比べて、中所得層の純受け取りが増えていることだ。
政府は、中所得層への所得配分を増やして、ちゃんと中所得層をフォローしているのである。
中所得層は、損をしているというイメージがあるが、そんなことはないという結果だな。
やるべきことをやっているのか、という感じだなあ。
かなり意外だったな。