藤井聡太四段「炎の七番勝負」、深浦A級にも矢倉で勝つ。

 藤井聡太四段・炎の七番勝負第5局、ここからベテラン実力A級棋士との闘い。
若手との対戦は、増田康宏四段:勝ち、永瀬拓矢六段:負け、斎藤慎太郎七段:勝ち、中村太地七六段:勝ち、と3勝1敗と予想外の強さを示した。

 さて、深浦九段戦。
根性の深浦九段。 どんな熱戦になるのやら。
深浦九段先手で、オーソドックスな矢倉になった。
深浦九段の土俵だ。
さすが、深浦九段、うまく攻めて有利になったかに見えた。
しかし、3筋をうまく切り返して守って、体を入れ替えた。
深浦九段が苦し紛れに飛車を切って、藤井四段有利になったかに見えたが、まだまだ難しかったようだ。
素人目には、どうやって攻めるんだろうというのを、こじ開けていく。
終盤の詰めは勿論、そこへの組み立ても素晴らしい。
最後、30秒将棋の中、見事に詰ませた。
谷川九段の全盛時の「光速の寄せ」を知らないのだが、それに匹敵するか、あるいは上回っているんじゃないかと思う。
兎に角、詰めを読むのが速すぎる。
もしかしたら、神業的な詰めを何度も見せてきた羽生三冠を上回っているかもしれない。
攻めの詰めを読むだけでなく、自玉の詰めも読んでいるから、最後寄せ合いになっても、見切っているという感じだ。
凄い棋士が出てきたねえ。
最後の終盤が鬼みたいに強いだけでなく、序中盤もそこそこ、うまく見える。
守りも結構うまい。 詰将棋は、如何に玉が詰ませられないように、受けたり逃げたりするのも考えるからなあ。
当然と言えば、当然なのかも知れないが。

 感想戦も凄かった。
終盤の別な手も検討するのだが、どう指しても、即座に鮮やかに詰ませてみせて、驚いた。
即座なのだ。 深浦九段も少し呆れてたな。

 さて、次は、佐藤康光九段・会長だ。
佐藤康光九段は、現在公式戦10連勝と絶好調。
どうしたんだ?というくらい勝ちまくっている。
佐藤康光九段が、果たして独創的な将棋を見せるのか、それともオーソドックスな将棋を指すのか?
まあ、世間は独創的な将棋を期待しているから、やってくれるだろう。
深浦九段相手に、深浦九段の土俵で勝ったんだから、康光九段に勝ってももう驚かない。
楽しみだねえ。
将棋でワクワクするのは、久しぶり。

 それにしても、橋本崇載八段の舐めた解説が酷かった。
AbemaTVに出てきて、今まで藤井聡太四段の将棋を見たことがないと言った。
それは、AbemaTVを見てないことを意味し、失礼な奴だと思った。
1局ぐらいは見ておくもんだろう。
それに、真面目に解説しようと思ったら、どんな将棋をさすのか、事前に見て知識を持っておくべきだ。
それに、最初の内、将棋の初歩の話をしやがった。
この将棋をわざわざ見てる人は、藤井四段がどれくらい天才なのか、または対戦相手がどんな返り討ちを見せてくれるのか、それを期待して見に来てるのに、的外れな解説をしやがって。
おまけに、終盤の手が見えないという有様。
実力不足ならしょうがないが、準備不足の舐めた態度だから、許せない。

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コメント

  1. より:

    abemaの放送は収録形式なので第5局の時点で放映前だったのでしょう。
    なにも橋本八段が適当な態度で解説しようとしていた訳ではないと思います

    • 月灯り 探歩 より:

      「第5局の時点で放映前だったのでしょう。」
      これは、本当ですか? 第一局の放送は1か月前になる。
      調べてから、書いて欲しいですね。
      藤井聡太四段の将棋はabemaTVのでなくても、将棋連盟のアプリで見れる。
      どちらにしろ、藤井聡太四段の将棋を見てないのは、準備不足。