藤井聡太少年の悔し涙の詩。

 今、雑誌「将棋世界」で、大崎 善生さんの「神を追い詰めた少年」という記事が連載されている。
少年とは、藤井聡太四段のことである。
大崎 善生は、村山聖の生涯を追ったノンフィクション小説『聖の青春』の著者で、読ませる作家である。

 この連載は、とても面白いのだが、9月号で面白いエピソードが書かれていた。
藤井少年が8歳の時、JT将棋子供大会に出た。 その決勝戦で、紋付き袴に白鉢巻きという格好での大舞台で、角を素抜かれて、負けてしまう。 やってしまったのだ。
よっぽど悔しかったのか、その時のことを歌にして書き残したそうだ。

 JT将棋こども大会の歌   藤井聡太(8歳)

1 お~らのはいちゃく2七角~
  馬のラインに入っていた~
  ただで角をとられては~
  オーノー オーノー
2 お~らはそのままボロまけに~
  みんなのまえで
  おはずかシー
3 お~らはそのままうつむいて~
  小さく小さくなりました~
  お~らはそれから5分かん~
  な~きつづけ~ました~

 歌詞はこのまま6番まで続いていた。
この歌にはメロディーまでしっかりついていて、 祖母さんが確かこんな歌だったと歌ってくれた。 
歌はラップ調だったそうだ。

 これには思わず笑ってしまった。
笑わずにはいられようか。

 藤井四段も最近負けるようになった。
序盤で劣勢になって負けるならわかるのだが、中盤で互角なのに、終盤に冴えが見られず負けてしまう。
詰ましにいく所に、藤井四段の最大の強みがあるのに、それが出ない。
何か神通力が消えたみたいで、見る方も憑き物が落ちたという感じになった。
もうしばらく「必ず見る」でなくてもいいやという気持ちになった。
そんな気持ちになった所にこの歌を見て、また応援したくなったな。

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